ネットワークのトピックス-PR-
「安かろう、悪かろうとは一線を画す」、ケーブルスマホの体感速度計測イベントを実施
日本ケーブルテレビ連盟は、事業者を集めて2016年2月24日に開催した「業界連携MVNO春商戦説明会」において、「お客様体感速度計測イベント」を実施した。
ケーブルスマホは、日本ケーブルテレビ連盟がインターネットイニシアティブ(IIJ)と協業し、全国のケーブルテレビ事業者に向けて「業界連携MVNOプラットフォーム」を提供しケーブルテレビ各社によるスマホサービスの展開を支援することで実現している。
ケーブルスマホでは、「価格がリーズナブル」「高品質」「徹底サポート」「業界連携」を武器に、利用者への浸透を図りたい考え。しかし、通信品質については、MVNO各社は理論上の最大値の表示が一般的で、利用者の「どの程度の品質で利用できるのか」という疑問には答えられていないことが課題だったという。
今回のイベントは、ケーブルスマホの体感速度の実態を明らかにして、「安かろう、悪かろう」のサービスとは一線を画し、一定の品質が確保されたサービスであることを示していくことが狙いである。なお総務省が定めるガイドラインに沿った大手キャリアによる実効速度調査とは手法も計測ソフトも異なり、あくまで別の調査という位置づけで実施した。
体感速度計測では、いつものスマホをいつも通り使い、アトランダムな時刻、場所で、「我々は基地局がどこにあるのかもわからない状況」(日本ケーブルテレビ連盟)で計測した。時刻や場所によるばらつきをあえて計測することで、「利用者の感覚に近い速度計測になる」と説明する。速度の計測は、Accuverが提供するスマートフォン向けのネットワーク通信速度計測アプリを端末にダウンロードして実施した。
計測は事前計測とリアルタイム計測を実施した。事前計測では、全国各地のケーブルテレビ事業者が事前に計測した結果を集計した。計測期間は2月16日~23日。総計測数は403(大手MNOの計測を含む)で、ケーブルスマホの計測数は302である(図1)。
図2は、ケーブルスマホの下り速度の分布である。中央値は20.4Mbps、平均値は22.3Mbpsである。とはいえ、一桁の低い値のMbpsから40Mbpsを超えるものまで、広く分布している様子がわかる。中央値や平均値はあくまで目安に過ぎず、利用する環境に大きく左右されるようだ。
図3は時間別に見た速度分布である。概ね一定の速度を確保しているが、お昼の時間帯では、それほど速度が出ていない様子もみてとれる。
このほか、同一時間、同一場所で測定しても、端末の種類によって速度が異なっている様子も示した。
図4は、機種を揃えて同じ場所、時間帯でメーブルスマホと大手MNOを計測した結果である。あくまで、2月17日に、示した場所で計測した結果であり、全体の傾向を示しているわけではないとした。とはいえ、そう極端な違いがあるわけではなく、少なくとも、大手MNO側が数十Mbpsなのに、ケーブルスマホは数Mbpsとなるといった場所はなかった。こうした結果から、ケーブルスマホは決して「安かろう、悪かろう」のサービスではなく、「自信を持って利用者にお薦めできるサービスだ」(ケーブルテレビ連盟)と述べた。
リアルタイム計測では、全国の7局をSkypeで結び、その場で計測した結果をイベント会場に報告した。下り方向だと40Mbps越え、50Mbps越えを記録した局もあれば、十数Mbps、二十数Mbpsといった局もあり、こちらも大きくばらついていた。
日本ケーブルテレビ連盟では、今回のような計測は継続していく方針。「我々の実態をわかることで、利用者にサービスの説明ができる。計測結果をサービス品質の向上につなげていくことで、利用者の信頼を勝ち取っていきたい」と述べた。
最新ニュース記事一覧へ >>
- 「成長戦略なければ衰退する」、沖電気新社長の鎌上氏が会見 (2016/02/24)
- TIS、小売業向けに電子マネーの作成・運営サービスをSaaS型で提供 (2016/02/24)
- 平日プライムタイムの改編率は97.6%に、BS11が4月に大幅改編を実施へ (2016/02/24)
- [データは語る]税制変更に伴うシステムの更新タイミング、中小企業の約4割は自社で判断―ノークリサーチ (2016/02/24)
今週のトピックス-PR-
ITpro Special
What's New!
Pick Up!
- 2016年サイバー脅威を予測した結果、、、
- クラウド型コンタクトセンター活用事例
- 安全、IoT――。日本発の次世代工場に迫る
- レノボとニュータニックス、成長市場で協業
- サイバーセキュリティの第一人者を支えるPC
- 来るIoT時代に「タフパッド」を活用する
- Ruby biz グランプリ2015
- IoT活用を広げるインテルの「2つの取り組み」
- セキュアかつ安定した無線LAN環境の実現
- MS、サーバー診断サービスを無料で実施
- 業務と不正、内部犯行をITは判別できる?
- 動き出したFintechを支えるICT基盤とは?
- Windows10への引っ越しツール
- 京セラのアメーバ経営を支援するクラウド
- クラウドビジネスの立ち上げを支援します!
- Azure採用の4つのポイントとは
- 一流のIT技術者を育成するには
- サイバー攻撃は「制御、記録、監視」で防ぐ
- 標的型攻撃防御にも威力、注目の仮想化技術
- 先進事例からIoTビジネスの可能性を探る
- マイナンバーの流失を防ぐ対策を公開
- ストレージは今、50年に一度の大変革期に
- 富士通≫社内システム完全クラウド化の挑戦
- APIをビジネスに役立てるためのヒント
- 変化に強い企業システムを作る方法とは?
- “アイデアエコノミー”の時代がやってきた
- 池澤あやかがIBM Bluemix Watson APIを学ぶ
- 次世代クラウドでシステム開発を高速化!
- 競争力を生むデジタル時代のICT基盤とは?