【萬物相】便所挑発に人糞報復、日本メディアの報道姿勢は行き過ぎだ

 一昨日の朝、横浜市にある韓国総領事館に箱が一つ投げ入れられた。「爆弾か」と緊張が走る中、開けてみると排せつ物が入っていたという。箱には「靖国爆破への報復です」という犯行「声明」が書かれていた。韓国人の20代の男が容疑者として逮捕された靖国神社トイレ爆発音事件のことを言っているようだ。「便所での挑発に人糞(じんぷん)で報復」とは…。行くところまで行った「どん詰まり対決」に言葉もない。

 犯行声明は「姦酷塵による」という見慣れない文字が書かれていた。姦淫(かんいん)の「姦」、ひどいの「酷」、ほこりの「塵」…3文字とも良くない意味だ。日本語の発音では韓国人(かんこくじん)と同じになる。「韓国人による靖国爆破」ということだ。「姦酷塵」とインターネットで検索したところ、案の定、韓国をののしる低俗な文章に使われていた。周囲の日本人たちに、「この文字を見たことがあるか」と聞いてみた。すると、みんな「初めて見た」と答えた。使い方を検索して調べてみたという日本人は「おかしな人が4年前から使っているゴミのような言葉だ」と評した。箱の中身とほぼ同じレベルの言葉だということだ。

 犯行声明の最後には「在特会」という文字が署名のように書かれていた。韓国人をターゲットに昼夜ひぼう中傷する日本の極右団体の名前だ。すると、在特会が激怒し、「在特会の行動ではない。また会員に対し、このような文字通り汚い犯罪を指示、教唆、推奨したこともない」と否定するコメントを出した。日本の街中に集まり「朝鮮人を殺せ」「朝鮮人の女性は強姦(ごうかん)してもいい」と叫ぶ集団だ。一般市民が彼らを避けているのは、耳が汚れるからだ。そのような人々が「文字通り汚い」と言うとは。

鮮于鉦(ソンウ・ジョン)論説委員
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