ここから本文です

「死ぬまで働け」・始発まで待機… ワタミ、当時の実態

朝日新聞デジタル 12月8日(火)23時21分配信

 「24時間、死ぬまで働け」――。そう唱えてワタミグループを急成長させた創業者の渡辺美樹氏(自民党参院議員)が、一転して過労自殺の責任を認めた。社員だった森美菜さん(当時26)が亡くなって7年。若者を使いつぶす「ブラック企業」という批判を受け、認めざるをえなくなった。

 「ワタミには、『365日24時間、死ぬまで働け』という言葉がある」「そうしろと言うのではない。そんな気持ちで、働いてほしいということだ」。渡辺美樹氏の著書の言葉だ。

 裁判で明らかになった、ワタミの実態はすさまじい。当時、森さんら新入社員が強いられた現実だ。

 店の営業は深夜に及ぶ。終電以降もタクシーは使えないため、始発まで店内で待機した。

 仕事を終えて深夜帰宅した同じ日に、東京の本社で早朝研修があったこともある。研修では、渡辺氏の言葉をまとめた理念集を丸暗記する。満点をとるまでテストが繰り返された。

 休日にはボランティア名目の研修。渡辺氏の著作を読んで感想を書く課題もあった。これも勤務時間外にこなさないといけない。

朝日新聞社

最終更新:12月8日(火)23時50分

朝日新聞デジタル

lookback2015