慰安婦:大沼保昭氏「戦後の韓国社会と韓国メディアも共犯」

アジア女性基金元理事・大沼保昭氏「慰安婦動員、各国に協力者」

慰安婦:大沼保昭氏「戦後の韓国社会と韓国メディアも共犯」

 日本のアジア女性基金の元理事、大沼保昭氏はこのほど、従軍慰安婦問題で最も誤ったことをしたのは日本軍だったが、各国にも協力者が存在したと主張した。

 大沼氏は韓国外交部(省に相当)が組織した訪日記者団の取材に自宅で応じ、「韓国をはじめ各国の現地に慰安婦制度の協力者がいた。日本軍と日本の業者、(韓国など)現地で協力した業者の全てに一次的な責任がある」と述べた。

 大沼氏はまた、「日本軍が強制動員したのは間違いないが、韓国の慰安婦は大半が看護師や家政婦になるとだまされて行ったものだ」との認識を示した。

 その上で、大沼氏は「戦後は(韓国などの)社会が慰安婦被害者に批判的だったため、隠れて暮らすしかなく、名乗り出ることができなかった」と指摘した。

 一方、大沼氏はそうした社会的ムードだけでなく、韓国で慰安婦問題に関する世論が一方向にばかり傾き、韓日両国による慰安婦問題の解決がますます困難になっていると主張した。

 大沼氏は「戦後の韓国社会と韓国メディアも共犯と言える。韓国メディアは非政府組織(NGO)の法外な要求をそのまま受け入れ、法外な要求を受け入れない日本に誤りがあるかのような認識を国民に定着させた」と指摘した。

 その上で、NGOがアジア女性基金による補償を受けようとする被害者を批判し、メディアがNGOの主張を拡散したことで、慰安婦被害者は自由に尊厳を回復する機会を持つことができなかったとした。大沼氏によれば、同基金による補償を受けた被害者は61人だという。

 大沼氏はこのほか、アジア女性基金が日本政府と国民による公的な活動にもかかわらず、韓国では民間の活動だと誤解されている点を残念がった。

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 慰安婦:大沼保昭氏「戦後の韓国社会と韓国メディアも共犯」

right

関連ニュース