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2008-11-02

実際の理由はさておき、その歴史の不勉強さだけでも更迭に値した田母神前航空幕僚長

最高幹部の歴史知識がこの程度とは自衛隊の恥でしかなく、そもそもここまで昇進させたことが間違いなのでしょうけれど、更迭は必然といいますか、更迭させなければ政府の信認に関わる大問題となっていたことでしょう。ついつい次のジョークを思い出してしまいました。

赤の広場で、酔っ払いが、「ブレジネフはバカだ!」と叫んでいた。すぐにKGBがやって来て、酔っ払いを逮捕し、懲役22年を言い渡した。国家侮辱罪で2年、国家機密漏洩罪で20年。

アネクドート - Wikipedia

どのような点において歴史知識に誤りがあるか、特にひどい点について以下。

アメリカ合衆国軍隊日米安全保障条約により日本国内に駐留している。これをアメリカによる日本侵略とは言わない。二国間で合意された条約に基づいているからである。我が国は戦前中国大陸朝鮮半島を侵略したと言われるが、実は日本軍のこれらの国に対する駐留も条約に基づいたものであることは意外に知られていない。

田母神俊雄「日本は侵略国家であったのか」

満洲事変は?

我が国は満州も朝鮮半島も台湾も日本本土と同じように開発しようとした。当時列強といわれる国の中で植民地内地化を図ろうとした国は日本のみである。我が国は他国との比較で言えば極めて穏健な植民地統治をしたのである。満州帝國は、成立当初の1932 年1月には3千万人の人口であったが、毎年100万人以上も人口が増え続け、1945年の終戦時には5千万人に増加していたのである。満州の人口は何故爆発的に増えたのか。それは満州が豊かで治安が良かったからである。侵略といわれるような行為が行われるところに人が集まるわけがない。農業以外にほとんど産業がなかった満州の荒野は、わずか15年の間に日本政府によって活力ある工業国家に生まれ変わった。朝鮮半島も日本統治下の35年間で1千3百万人の人口が2千5百万人と約2倍に増えている「朝鮮総督府統計年鑑」。日本統治下の朝鮮も豊かで治安が良かった証拠である。

田母神俊雄「日本は侵略国家であったのか」

まず、侵略と統治の良否は独立した問題です。侵略後の統治が仮によかったからといって、侵略をしたかどうかの判断が変わるものではありません。また、人口の増加については、scopedogさんが欧米諸国の植民地との比較をされていますが、別に満洲・朝鮮だけにおいて顕著に人口の増加があったわけではありません。

これを当時の列強といわれる国々との比較で考えてみると日本の満州や朝鮮や台湾に対する思い入れは、列強の植民地統治とは全く違っていることに気がつくであろう。イギリスインドを占領したがインド人のために教育を与えることはなかった。インド人をイギリスの士官学校に入れることもなかった。もちろんイギリスの王室からインドに嫁がせることなど考えられない。

田母神俊雄「日本は侵略国家であったのか」

19世紀にはインド各地でインド人向けの教育制度が大学に至るまで整備されていましたし(有名どころでラマヌジャンぐらい知っていてもよさそうなものですが)、インド人士官であるKCIOはイギリス人士官であるKCOと同等だったのですが。

さて日本が中国大陸や朝鮮半島を侵略したために、遂に日米戦争に突入し3百万人もの犠牲者を出して敗戦を迎えることになった、日本は取り返しの付かない過ちを犯したという人がいる。しかしこれも今では、日本を戦争に引きずり込むために、アメリカによって慎重に仕掛けられた罠であったことが判明している。実はアメリカもコミンテルンに動かされていた。ヴェノナファイルというアメリカの公式文書がある。(略)これによれば1933年に生まれたアメリカのフランクリン・ルーズベルト政権の中には3百人のコミンテルンのスパイがいたという。その中で昇りつめたのは財務省ナンバー2の財務次官ハリー・ホワイトであった。ハリー・ホワイトは日本に対する最後通牒ハル・ノートを書いた張本人であると言われている。

田母神俊雄「日本は侵略国家であったのか」

ハルノートは最後通牒ではありませんし(ただ、日本側がそう考えたのは事実)、ホワイト(ちなみに首席補佐官ないし財務次官補であって財務次官ではないのですが、ひょっとして印象操作?)が書いたメモは部分的に取り入れられたに過ぎないのですけれども。

そもそも論としては、ハルノートの手前の段階で日米関係に決定的な亀裂をもたらしたのは仏印進駐、とりわけ南部仏印進駐です(仏印進駐後に屑鉄・石油は対日輸出禁止)。どうせ与太を飛ばすなら、仏印に進駐しても対米関係には深刻な影響は与えないなどと考えていた当時の軍部外務省こそがゾルゲ経由でコミンテルンに動かされていた、ぐらいは言ってもらわないと。

キメイラキメイラ 2008/11/02 10:18 >当時の軍部・外務省こそがゾルゲ経由でコミンテルンに動かされていた、ぐらいは言ってもらわないと。

 歴史認識をさておいても,軍事諜報戦の戦史くらいは正確にトレースしていただかないとその道のプロとして恥ずかしいです。防衛大学で正規の教育を受けたのかと思うお粗末さです(軍事諜報ヲタクにも劣る)。それとも軍事諜報戦史(先史)の専守防衛でしょうか?それとも欺瞞作戦(印象操作・藁人形作戦w)のつもりだったのかw 攻撃は最大の防御という時代は終わったんですけど。

大阪人大阪人 2008/11/02 13:22 そもそも、極右の立場から見ると「南京で虐殺が『あったとすればそれは悪いこと』だが、そんなことしていない」という時点で敵の論理に半分乗っかっちゃってるんですよね。「やったとしてもそれで当然、なぜ謝る必要がある?」という路線でいかないと。
え?それでは同様のことをヒロシマ・ナガサキでやった米国を糾弾できなくなる?同盟国いや宗主国に対してそんなこと考えるような時点で自衛隊員として失格ですね。反米右翼だろうが反米左翼だろうが。

徳保隆夫徳保隆夫 2008/11/02 15:53 歴史認識が常識外れであっても職務能力には不都合なさそうなのですが、なぜか国民はそれを許さない。それが国民の意思である以上、仕方ないのですが、個人的にはヘンな話だと思います。私だって、機械系の技術者ではあるものの、機械、化学、材料といった仕事に関連する分野においても全く基礎知識を欠いている領域は相当に広いです。まして歴史認識となりますとね。機械工学の歴史とか、全然知りません。経理部のトップが技術部門から転出した人で簿記とかわかっていなかったりしても、それはそれで(決定的な)不都合はなかったりするじゃないですか。経営者が必ずしも経営学の基礎知識を必要としていなかったり。自衛隊幹部の歴史認識が、どうしてこうも重大視されるのでしょうか。

ななし院生ななし院生 2008/11/02 17:16 Bewaad氏は今回の件をわざと歴史知識に関するネタにして,本当にやばい点に突っ込むのを避けただけたと思いますが.そもそも航空自衛隊のトップが自衛隊法第61条を知らないというのは,さすがに職務能力に問題があると思いません?会社で言えば技術畑出身の社長が株主総会で「会社はわれわれ経営陣と社員のものであってあなたがたは関係ない」って言っちゃうくらい基本を押さえてない行為だと思いますが.

自衛官が内輪でどんな歴史認識を持とうが本職で有能ならば個人的にはどうでもいいと思いますが(どうせ最終的に戦争をするしないの権限は彼らにはないわけですし)指定職の公務員としてはやってよいこととやばいことの分別くらい持ってるべきでしょう.

KK 2008/11/02 18:14 >「会社はわれわれ経営陣と社員のものであってあなたがたは関係ない」って言っちゃうくらい

いっぱい存在するでしょう。しかし、社員と一般国民には正義かもしれない。

tackmantackman 2008/11/02 19:48 自衛隊法61条違反で即刻クビにすべきというのはまあその通りですが、会社と株主総会は比喩として適切ではないのでは。会社は株主のものですが日本国は日本国民に主権があるというのが私の受けた義務教育ですが・・・

BigHopeClasicBigHopeClasic 2008/11/02 21:42 幕僚長にする人間に「身体検査」をしておかなかったということには唖然とさせられたのですが。
それは「やってはいけない」ことなのでしょうか。

PK-UZAWAZIANPK-UZAWAZIAN 2008/11/02 22:52 お利巧な
お答え
ですね

truly_falsetruly_false 2008/11/03 07:14 正直なところ、そんなに問題なんでしょうか?
仕事もでき、人望にも篤いのに、酒席で大真面目にユダヤ陰謀論を語ったりする上司の話というのはたまに聞きますが(石原莞爾あたりは、権力抗争に敗れたから判官贔屓されてるところがあって、彼の世界観ってのもよく読めばそれはそれでかなりトンデモな気もします)
bewaadさんのよーに実務を担いながら広く教養にも富むという方は実際にはごく少数で、大半は実務や専門分野以外の教養については件の空将閣下と大同小異・同工異曲なんではないでしょうか?

bewaadbewaad 2008/11/03 07:57 >キメイラさん
ソーカル事件のようにあの手の論説のいかがわしさを暴露する陰謀だ、なんてネタにもされてましたね(笑)。

>大阪人さん
そう言い出すと、ヒロシマ・ナガサキの前に日華事変を正当化できなくなってしまいます(笑)。

>ななし院生さん
避けたというわけでなく、そもそも法律ネタよりも歴史ネタの方が好きなので、エントリに書いた方がよりカチンと来たのです。

>徳保隆夫さん、truly_falseさん
各国の士官学校で戦史教育が必ずカリキュラムに含まれているように、歴史認識が実務能力と密接な関係があるとみなされているのだと考えます。

>Kさん、tackmanさん
企業の場合、最終的には儲けがすべてを正当化しますが、軍事組織の場合、最終的には実戦能力が正当化の大きな要因でしょうし、歴史認識がおかしければ実戦能力にも大いに疑問をもたれても仕方がない、ということと理解しています。比喩としてどうか、ということについてはある程度わかります。

>BigHopeClasicさん
身体検査をしたけれども問題なしとの結論だった、ということの方が嫌ですねぇ・・・。

>PK-UZAWAZIANさん
お褒めいただきありがとうございます。

quad scullsquad sculls 2008/11/03 10:52 思ったこと

1.この種のヒトが特定の歴史問題についてする主張って、気味が悪いほど似ている。原因はネタ本(資料)が共通だから。印象としては、「カルト」の信者が有り難がって「教本」を学習し、信者同士で頷きあってるって感じ・・・マトモじゃない。

2.この空幕長さん、退官した後「論客」で身過ぎ世過ぎしていく算段もあって、この論文を投稿したのでは? その誇大妄想が笑える。

3.日経の社説が、このヒトは「守屋人事」のおかげで本命馬を押しのけて空自トップに就任したと示唆してた。空自が組織防衛のために後講釈してるって感じもなくはないが、あながちウソでもないんだろう。期待していた本命がこけ、代わりに入ったダークホースは心配したとおりのトンデモで落馬・・・中の人はやるせないだろうーね。

quad scullsquad sculls 2008/11/03 12:42 ついでに、日本の満蒙経営、その間の人口増加について

1.満洲国時代に人口が増加したのは事実、その理由の一つとして日本の殖産興業政策があったのも事実。しかし、19世紀半ばまで、肥沃な土地と豊富な資源を擁する満洲にはほとんど人が住んでいなかった事実を忘れてはならない。清朝が故郷の地に漢族が入植することを禁じていたからだ(「封禁」)。1870年代、ロシアの南下政策に危機感を覚えた清朝が入植奨励へと方針を転換してから、満洲の人口は一貫して増加を続けた。べつに「満洲国ができたから人口が増えた」訳じゃない。

2.日本の満蒙政策がホントに「善政」だったなら、漢人はともかく満人からはそれなりの支持が得られていたはず。そうならなかったのは「誰のための経済開発か」がミエミエだったからだ。「満洲国ヲシテ永遠ニ我国策ニ順応セシムルコト」(関東軍司令部「対満蒙方策」)・・・これじゃ地元民が白けるのも無理ないわな。

3.空幕長さんの論文から
>我が国は満州も朝鮮半島も台湾も日本本土と同じように開発しようとした。当時列強といわれる国の中で植民地の内地化を図ろうとした国は日本のみである。

これ、一応「論文」なんでしょ? 大日本帝国の「領土」であり、住民も「帝国臣民」とされた朝鮮・台湾と、日本が独立を承認した「満洲国」とを一絡げに「植民地の内地化を図ろうとした」っていうのは「粗雑」というより「無知」と言うべき。
政策には共通する点も多々ある(なにせ、二つの総督府でも満洲国政府でも、「内地」から各省官僚が「出向」して実権を握ってたんだから施策が似るのは当たり前)。しかし、「養子でもイエに入れば万世一系の皇国日本の家族である」とされた朝鮮・台湾と、「五族共和」イデオロギーを採用した満洲を同列に「内地化した」とはね・・・。
これで「最優秀賞」! 「航空幕僚長」という著者肩書を明示した主催者のアパはハラに一物あってそうしたんだろうけど、審査委員長の渡部笑イチさん、アンタ一応学者でしょ?

SaySay 2008/11/03 13:47 この件でもう一つ痛いのが、民主党鳩山副代表。

「政府要人たるもの、私心といえどもこんな考え方を公表するどころか持ってすらいけない」と堂々と街頭演説をしておりました。

日本の公務員になるには強力な思想改造を受けなければならないようですね。
もちろんこの論文の正誤はどうという問題を別にして。

unistandardunistandard 2008/11/03 14:55 侵略の定義は1971年のUN決議まで再定義されていないと思うが
朝鮮併合は当時の国際法解釈でも合法でありハワイ併合と同等、侵略に当たらない
戦前法で解釈しなければいけない問題を情緒的に解釈喧伝している点に件の論文は意義をとなえている

英仏が「そうだ日本だけが侵略国だ」とか「我々はアジアを侵略していない」と法解釈をいってもインド中国などから反発をくうのと同様のレトリックの問題です
あなたは中国なりの言論空間を原文でみるとよい。合法であってもかれらはいまだに海賊扱いですよ。たがいに触れないようなにらみあいをしているだけで
ただ 人間が法意識だけで活動していない存在だからぬれぎぬという表現は政治的に問題なのであって

truly_falsetruly_false 2008/11/03 17:45 >この件でもう一つ痛いのが、民主党鳩山副代表。

この御仁が、軍関係者のこの類の見解に賛同するってのもそれはそれで剣呑なことかと。
爺さんの先例もあるワケですし。

jura03jura03 2008/11/03 20:11 どうも。歴史認識が実務能力と密接な関係があるとみなされている、というのは分かるんですが、それならこんなトンデモ歴史を信じてる人間を出世させてきた組織そのものが問題になりませんか。このエントリ、bewaadさん一流の皮肉じゃないかと読んだのですが、皮肉じゃないとすれば、いつもリフレを主張して世間的には(たぶん財務省的にも)トンデモなbewaadさんの身にかえってきてしまいます。実際のところ解釈に困っています。。。

irir 2008/11/04 06:16 >組織そのものが問題になりませんか。

解釈に困ります。「組織は問題ない」「組織の問題ではない」とエントリー中のどこかに書いてますでしょうか。それと真逆のニュアンスの「自衛隊の恥」「昇進させたことが間違い」といった言及はありますけど。

江戸っ子江戸っ子 2008/11/04 07:37 大阪人>なぜ謝る必要がある?

一度聞いてみたい質問

「謝らないとどんな得があるの?」

オナニーの快感が増すとか?w

ashash 2008/11/04 21:45 普通謝る必要がなかったら謝らないでしょ。
謝って何の得があったのかぜひ聞きたい。

jura03jura03 2008/11/04 23:05 irさん

>それと真逆のニュアンスの「自衛隊の恥」「昇進させたことが間違い」といった言及はありますけど。

、、、ということで書き方が悪かったかもですが、私が思ったのは、これそのまんま財務省に対する皮肉におきかえても通用するのかなと。別角度から見ると、たぶん財務省的にも世間的にもトンデモなリフレ論を主張するbewaadさんにそのままこのエントリがはね返ってしまう。

正直いって、これくらいならbewaadさんでなくても書けるなあと感じたのが底にありましてね。だから、このエントリ自体、財務省や国民に対する皮肉かなと解釈したんです。念のため書いておきますが、件の論文を支持擁護する意図は一切ないです。またいつも読んでいるbewaadさん個人にどうこうという意図もありません。

大阪人大阪人 2008/11/05 01:22 まあashさんのコメントですべて言い尽くされてますが。
今まで謝ったことに付け込まれてどれだけ損してきたかというのもありますが、それ以上に謝り続けたらいつかこれ以上謝らなくてもよくなる見込みがあるのかということです。たとえ国家には許しを得たとしても、国民に許してもらえる見込みがこれっぽっちもない(いまや中国でもその程度には言論の自由がある)、こっちがやったと向こうが言ってることと同じことをこっちに対してさせてすら無理かもしれない(誤解されないように言っておきますが、これは中韓だからではなく、日本人が被害者であっても同様だと考えてます)。

関東人関東人 2008/11/08 00:38  隊員を鼓舞するための懸賞論文なら、理解しやすいと感じます。
 自衛官が国を守ろうとしているのに、細かいところで、あれ悪いこれ悪いでは士気に影響するから、大きな流れで、自衛官を鼓舞するとしたら、悪くはないと考えてます。
 隊員は、細かい事など聞いてませんから、結論を意識するぐらいで右向け右の世界ですから、自信を持たせるには必要かなと思います。

PKPK 2008/11/10 17:06 お前らが人のことを批評できる立場か?
このアカどもが

toritoritoritori 2008/11/14 09:16 >慎重に仕掛けられた罠であったことが
自らの作戦主導ができなかった無能さを肯定されても困るんですけどね。例えそうであったとしてもこの辺りは当時の軍幹部にすら否定されそうですけどね。

>侵略と統治の良否は独立した問題
阪神のオーナーに某ライバル球団の名物オーナーがなったとしたら
いくらいい成績を残したとしてもファンは納得しないのではないでしょうかという感じですね。

>懸賞論文
bewaadさんの貼っている論文を読むと9枚しかないですが・・・。
一部なんでしょうか?9枚だけで300万もらえるなどということは普通の感覚からしてありえないですよ。田母神氏に原稿を依頼すると一体いくらになるんでしょう。なにしろ9枚で300万もらう方ですからね、ちょっと想像できませんよ(苦笑)

jpjp 2009/01/04 01:10 >quad sculls

>この種のヒトが特定の歴史問題についてする主張って、気味が悪いほど似ている。原因はネタ本(資料)が共通だから。印象としては、「カルト」の信者が有り難がって「教本」を学習し、信者同士で頷きあってるって感じ・・・マトモじゃない。

大きく分けて「右」「保守」の『カルト』と、「左」「リベラル」の『カルト』の2派がありますよね。


一般社会では自分自身、自分の属する組織、自分の属する国をダブルスタンダードで贔屓するロジックが展開されることは珍しいことではありません。

しかし、歴史知識・歴史認識について、旧枢軸国の側は立場の互換性を最大限考慮させることを国内問題の枠にとどまらず国際秩序の枠組みで強いられるが、旧連合国の側は立場の互換性を考慮するかは任意であり、いわゆる相対主義を反映させるかどうかはほぼ純粋に国内問題となる、という違いがあります。

指導的立場に立つ者は冷静でいてもらわないと困ると考えますから、日本の指導者層が歴史知識・歴史認識において立場の互換性を最大限考慮したロジックを構築する努力をしておくのはベストの選択です(中国軍の戦史教育がトンデモだとしても実務能力は関係なさそうだと思いますが、しかし冷静な視点は指導者層が共有されるに越したことはない、というのが私の考えです)。

しかし自国をダブルスタンダードで贔屓する歴史知識・歴史認識が一般的な国からの批判に無意識に同調することもまた、いけません。

冷静であろうとする者は自分自身、自分の属する組織、自分の属する国(以下“己”とする)を相対化して客観的視点を持とうとします。 ところがその際に、“己”のみを相対化して“己”に敵対的な相手の超主観主義に同調してしまったり、または異国において普遍主義の姿をした主観主義を「相対化」のツールと使うケースがあまりにも多い。

bewaadさんが挙げている「歴史知識・歴史認識」は事実認定よりも解釈に比重があると見えますが、この解釈を客観的に自明のものとみなすか、それとも、不条理ではあるが生き延びる為にしぶしぶ認めるのか、で方向性はまったく違うものになります。


田母神氏は自衛隊法61条違反で罰せられるべきなんです。これなら「右」「保守」の『カルト』と、「左」「リベラル」の『カルト』の双方を抑止することができます。

もし思想だけで更迭に値するべきという考えがまかり通ったら、リフレが正しいか否かもいまのところ解釈の問題といえますからjura03さんがおっしゃるように「bewaadは財務省の恥」「bewaadを昇進させたことが間違い」ということ局面が訪れたら抗うことはできないでしょう。

Sayさんが紹介している鳩山由紀夫の「政府要人たるもの、私心といえどもこんな考え方を公表するどころか持ってすらいけない」という発言なんてね、誰も突っ込まないけど、これなんか噴飯ものですよ。「公表するな」までは分かりますが、「私心といえどもこんな考え方を持ってすらいけない」は内面の自由の否定じゃないですか。

右も左も、天皇機関説事件のころからろくに進歩してないんだよ。日本の“チシキジン”の多くは。

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