ケント・ギルバート(米カリフォルニア州弁護士・タレント)

 私はこれまで、慰安婦問題について、漠然と歴史の真実だと信じていました。朝日新聞などが報道してきた慰安婦に関する記事も同様です。強制連行された従軍慰安婦の数を20万人とする報道に「人数が多過ぎるかもしれない」と疑問を抱いたことはありますが、基本的なストーリーは正しいのだと信じていました。嘘を嘘で塗り固めた冤罪話だとは考えてもいなかったのです。

 それだけに昨年8月、朝日新聞が慰安婦問題の誤報を見開きで特集した時の衝撃は大きかった。それで自分でもいろいろと調べるようになり、夕刊フジで「反撃せよ!ニッポン」と題した短期連載を持ちました。自戒と反省も込めて、日本を取り巻くさまざまな虚構を調査し、日本人がきちんと反論や発信をできるように手助けしたいと考えたのです。

慰安婦問題の分析を進める米ジャーナリスト、マイケル・ヨン氏
 そうしたなか、たまたま産経新聞のウェブサイトで在米ジャーナリスト、マイケル・ヨン氏に関する記事を目にしました。著名な米国人ジャーナリストが慰安婦強制連行20万人説について、根拠が無いと一刀両断にしていたのです。「是非、彼の記事を和訳して日本人にも読んでもらおう」と考えました。ヨン氏に即座に連絡を取り、快諾をいただき、ブログ等で公表しました。直後から予想を超えた大反響がありました。

 ヨン氏は元軍人の常識あるジャーナリストです。慰安婦問題だけでなく、いろいろなテーマを積極的に発信しています。彼の記事には変なイデオロギーを感じないし、政治的に偏った見方をしない人物だと思います。早速、彼の記事を私が翻訳したものを以下に掲載します(アドレスはhttp://ameblo.jp/workingkent/entry-11958461771.html)。

ブーメランのごとき韓国の主張


【日韓問題:第二次世界大戦中、韓国人男性が臆病者だったとでも言うつもりか?】

▼なかなか晴れない疑問

《第二次世界大戦中、大日本帝国陸軍が20万人もの韓国人女性を強制連行して、性奴隷(慰安婦)にしたという疑惑について、裏付けの取れない主張が現在も拡大し続けている。それらは主に韓国からの主張である。
 慰安婦たちの主張を裏付ける証拠を求めて、米政府は3000万ドル(30億円超)の費用を掛けて調査を行った。

 約7年の歳月を掛けて、大勢の米政府職員や歴史学者が過去の公文書を徹底的に調査した結果、有力な証拠は何一つ見つからなかった。結局3000万ドルが無駄に費やされた。

 IWGの最終報告書は2007年に米国議会に提出され、発表された。

 誰も、この報告書を最初から最後まで読むことなく、慰安婦問題について書いたり語ったりする資格を持っていない。

 数多くの裏付けを取れない主張が韓国から次々と出されている。しかし韓国人の主張は、裏目に出てしまうことがある。

 その当時の韓国(朝鮮半島)は実際のところ日本の一部だった。プエルトリコが米国の一部であるようなものだ。

 日本軍には韓国人の兵士がたくさんいた。だから日本軍が20万人の女性を強制連行したのであれば、韓国人兵士が韓国人女性の強制連行に加担していたことになる。これはやっかいな現実である。しかし、もっとややこしくなる。

 現在、韓国の大統領である朴槿惠は、日本が大勢の韓国人女性を強制連行したと何度もしつこく責め立てている。

 この主張がブーメランのように戻ってくる様子を想像してみよう。朴大統領は日本が数十万人の韓国女性を、性奴隷にするために強制連行したと言うが、彼女の父親はその当時、日本軍の陸軍将校だったのだ。しかも韓国人男性が日本軍の行為に反抗して戦ったという証拠は何も残っていない。

 戦争中、韓国の人口は約2300万人だった。そして現在、テキサス州の人口は約2600万人である。

 テキサス州の女性を20万人強制連行しようとしたら何が起きるだろうか。きっと辺りは血の海に染まるだろう。その目的に動員された軍隊は何千人もの兵士を失うし、その報復として何千人もの市民が軍隊に虐殺されることは間違いない。

 その場所には証拠がいくらでも残るだろう。写真、動画、戦闘の痕跡など。テキサスで20万人の女性を奪ってレイプしようとしたら、辺りは間違いなく血の海になる(しかし韓国にはそのような痕跡が無い)。つまり朴大統領の話は必然的に、第二次世界大戦中の韓国人男性は、臆病者の集団だったと言っていることになってしまうのだ。

全く成り立たない韓国の主張


 この件について日本軍の将軍や提督の立場からも考えてみよう。日本は米国、オーストラリア、イギリス、中国、さらに連合国とも戦争している最中である。どう考えても手いっぱいのはずだ。特に米国は海軍と海兵隊が進軍し、日本兵を見つけ次第どこであろうと攻撃していたのである。

 軍隊の全ての指揮官は、常により多くの兵力と補給を求めるものだ。それが世の中の常である。誰か将軍に聞いてみるといい。もしくは企業の経営者に聞いてみるといい。競争相手に勝ちたい時、あるいは防御したい時には何が必要かと。彼らは常により多くの経営資源(=人、物、金)を欲しがるはずである。

 20万人の女性を強制連行して、彼女たちを監視し、移動させ、食べさせる目的に経営資源を費やす将軍がいるとすれば、どんな種類の馬鹿なんだろうか。わざわざもう一つの戦争を作っているようなものだと気付くはずだと思うが?

 日本人は軍事戦略を立てることに長けていた。日本人は独自に潜水艦や航空機、空母まで製造していたのだ。真面目かつ非常に賢明な民族でなければ出来ないことだ。

 米軍と連合軍の攻撃がのど元まで迫ってきているのに、日本軍の将軍たちが貴重な資源を女性の強制連行に費やすはずが無い。彼らは戦争の真っ最中だった。春休み中だったわけではない。

 真面目な軍人やビジネスマンであれば、20万人の女性を強制連行することの愚かさが常識として分かるだろう。全く馬鹿げているし、そんなことをしたら朝鮮半島内で新しい戦争を生み出してしまう。朝鮮半島(韓国)は日本の陣地である。そして韓国人は米国人を相手に戦争をしていたのだ。韓国人は我々(米国人)の敵だったのである。

嘘は嘘であることに変わりない


 韓国人男性の話に戻ろう。米陸軍が20万人のテキサス女性を強制連行しようとすれば、惨劇になるだろう。特に、軍人の中に多くのテキサス男が含まれていたとしたらどうなるだろうか。多くの韓国人男性が日本兵に含まれていたのと同じように。

 テキサス男は立ち上がり、米陸軍を攻撃するだろう。橋は爆破される。兵士たちは毎日射殺される。基地は燃やされる。陸軍側も報復して全面戦争になるはずだ。

 ということは、韓国人男性は韓国人女性を守ろうとこぶしを振り上げる人間が一人もいないほど臆病者なのだと我々は信じればいいのか? 数多くの女性が強制連行されるのを黙って許したのであれば、確かに韓国人男性は臆病者であり、その息子である現代の韓国人男性は、臆病者の父親を持っていることになる。

 現実は私たちも良く知っているように、韓国人は臆病者などではない。韓国人はとても勇敢な民族だ。そうすると、実際には何が起きたのか? 資料を見ても、サルでも分かる常識で考えても、大規模な強制連行が行われた事実は無かったということだ。

 全部が嘘だったのだ。誰かがどれだけ日本を憎んでいようとも関係が無い。嘘は嘘であることに変わりはない。

 今までほとんど誰も存在すら知らなかったIWGの報告書を読んで欲しい(アドレスはhttp://www.archives.gov/iwg/reports/final-report-2007.pdf)。もし全部を読む時間が無いようなら、報告書の中で慰安婦(Comfort Women)を検索して、その部分だけでも注意深く読んで欲しい》