池上彰が自民党のテレ朝・NHK聴取を真っ向批判!「放送法違反は政権与党のほうだ」
『知らないと恥をかく世界の大問題5』(KADOKAWA/角川マガジンズ)
元経産官僚・古賀茂明の『報道ステーション』(テレビ朝日系)での発言以降、自民党の暴挙が続いている。自民党情報通信戦略調査会がテレビ朝日と『クローズアップ現代』のヤラセが指摘されたNHKを呼びつけ事情聴取を行ったが、それだけでは飽き足らず、BPOへの申し立ての検討、さらには政府自身がBPOに関与する仕組みを作るとぶち上げたのだ。
表現の自由が剥奪され、政府からの言論統制が敷かれるという恐るべき事態が進行しているわけだが、しかし、マスコミの動きは鈍い。
リテラは一貫して、安倍官邸の圧力とメディアの弱腰を批判してきたが、残念ながら弱小メディアがいくら叫んでも、相手にはしてもらえない。「報道の自由」をきちんと主張する影響力のあるメディア、言論人はいないのか。そう思っていたら、あの池上サンがこの問題について、かなり踏み込んだ発言をした。
4月24日、朝日新聞の連載「新聞ななめ読み」で「自民党こそ放送法違反だ」と政権与党への批判を展開したのだ。
〈これが欧米の民主主義国で起きたら、どんな騒動になることやら。放送局の放送内容に関して、政権与党が事情聴取のために放送局の幹部を呼び出す。言論の自由・表現の自由に対する権力のあからさまな介入であるとして、政権基盤を揺るがしかねない事件になるはずです。〉
池上はいきなり、こう断じたうえで、その理由を述べる。
〈では、なぜ自民党の行動は問題なのか。自民党が呼び出した理由は、放送法に違反した疑いがあるから。放送法の第4条第3項に「報道は事実をまげないですること」とあるからです。
しかし、実は放送法は、権力の介入を防ぐための法律なのです。
放送法の目的は第1条に書かれ、第2項は次のようになっています。「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって、放送による表現の自由を確保すること」
つまり、「表現の自由」を確保するためのもの。放送局が自らを律することで、権力の介入を防ぐ仕組みなのです。〉
放送法の本来の理念は権力の介入を防ぎ、表現の自由を確保するもの。池上はそう明確に指摘する。そして同法は戦前の言論統制の反省から、権力から独立するためのもので、自民党の行為こそが、放送法違反だと批判するのだ。
だが、注目すべきは、池上が言論に介入する自民党を批判する一方で、メディアの対応をも批判していることだ。池上は新聞各紙の論調を取り上げながらこう指摘する。
〈いつもは論調に大きな違いのある新聞各紙が、この問題に関しては、自民党に批判的な立場で歩調を揃えています。それだけ重大な問題であるとの認識では共通しているのでしょう。〉
今、あなたにオススメ
新着 | 芸能・エンタメ | スキャンダル | マンガ・アニメ | ビジネス | 社会 | カルチャー | くらし | 教養 |
関連リンク
池上彰が自民党のテレ朝・NHK聴取を真っ向批判!「放送法違反は政権与党のほうだ」
2015.04.26テレ朝とNHK聴取で囁かれる、自民党の意外な思惑!? 業界人「実は…」
2015.04.22マイリー・サイラス、恋人の両親シュワルツェネッガー元夫妻をテーマに作曲中?
2015.01.27人気記事ランキング
1 | あの評論家がSEALDs個人情報を拡散 |
---|---|
2 | 安保法支持デモはネオナチと在特会 |
3 | 黒柳が『徹子の部屋』Xデイを語った! |
4 | 浅田真央の父逮捕にマスコミ沈黙 |
5 | 読売が世論調査で安保法賛成の誘導を |
6 | キムタク最大のタブーとは? |
7 | 『永遠の0』は恐い!元特攻要員が批判 |
8 | 昭和の遊郭を描いたマンガがすごい! |
9 | 東京五輪パクリ疑惑と日の丸呪縛 |
10 | アイドル業界の過酷な実態 |
PR | |
PR |
1 | 山本太郎が安倍のインチキを暴いた! |
---|---|
2 | 報道特集が中曽根の慰安所作りを報道 |
3 | 安倍政権が煽る中国ガス田脅威論は嘘 |
4 | 『永遠の0』は恐い!元特攻要員が批判 |
5 | SEALDsにデマ攻撃と公安の揺さぶり |
6 | あの評論家がSEALDs個人情報を拡散 |
7 | 自民議員「『戦争に行きたくない』は自己中」 |
8 | 高校生も安保反対デモ「安倍が脅威!」 |
9 | 東芝の粉飾決算と原発ビジネスの関係 |
10 | 安保法支持デモはネオナチと在特会 |
PR | |
PR |
カテゴリ別ランキング
社会
ビジネス
カルチャー
人気連載
話題のキーワード
売れ筋ランキング
サイゾーメディアの人気記事