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 韓国で中東呼吸器症候群(MERS〈マーズ〉)コロナウイルスの感染が広がっている。5月20日に初めて感染が確認された男性の入院先を中心に拡大し、韓国当局は1日、感染者が18人に達したと発表した。感染の可能性があるとして自宅や施設などで隔離されている人は682人にのぼっている。

 MERSは2012年に初めて確認されたウイルス性の感染症で、原因となるウイルスはMERSコロナウイルスと呼ばれる。主に中東地域で患者が報告され、発熱、せき、息切れなどの症状が出る。特に高齢者や、糖尿病、慢性肺疾患などがある場合、症状が重くなる傾向がある。世界保健機関(WHO)によると、これまで死者は約430人に達している。

 韓国保健福祉省によると、バーレーンから帰国した60代男性が韓国で初めて感染していることがわかった。その後、男性の家族や同じ病室に入院していた患者、医療従事者らへの感染が相次いで判明。うち男性1人は中国に出国し、中国で感染が判明した。