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【中高生のための国民の憲法講座第92講】
憲法9条を読んで湧く疑問 奥村文男先生
百里基地事件は、茨城県の航空自衛隊百里基地建設予定地の土地売買にからみ自衛隊の合憲性が争われた。1審は統治行為論を援用。自衛隊が侵略目的に供しうる戦力に該当することが一見極めて明白であると断じえないとして訴えを棄却した。最高裁は住民の上告を棄却した。
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【プロフィル】奥村文男
おくむら・ふみお 京都大学法学部卒業。大阪国際大学教授を経て、現在、大阪国際大学名誉教授。67歳。専門は憲法学。主要著書(共著)として『国家・憲法・政治』『冷戦後の政治経済』『各国憲法制度概説』『東南アジア諸国憲法における人権保障』など多数。憲法学会常務理事、日本戦略研究フォーラム政策提言委員。