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【中高生のための国民の憲法講座第88講】
「人権」「基本権」の意味を考える 高乗正臣先生
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【日本国憲法の関連条文】
第3章 国民の権利及び義務
第11条 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。
第10章 最高法規
第97条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
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産経新聞が平成25年4月に発表した「国民の憲法」要綱では、第4章に「国民の権利および義務」をまとめ、基本的人権を国民の権利として尊重しつつ、第19条で「国民は、国を守り、社会公共に奉仕する義務を負う」とするなど、権利と義務のバランスをとった。
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【プロフィル】高乗正臣
たかのり・まさおみ 中央大学法学部卒業。亜細亜大学大学院法学研究科修士課程修了。平成国際大学法学部元教授、前憲法学会理事長。専門は憲法学。著書に『人権保障の基本原則』『現代憲法学の論点』『現代法学と憲法』『法の原理と日本国憲法』など。70歳。