ココカラ堂の主・ママぞうのブログ

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月経力(経血コントロール)の全て。<3>紙ナプキンと布ナプキン

月経力(経血コントロール)の全て。<1>月経力と名付けるまで - ココカラ堂の主・ママぞうのブログ

月経力(経血コントロール)の全て。<2>考え、批判、仮説。 - ココカラ堂の主・ママぞうのブログ

これら2本の記事のつづきです。

月経力(経血コントロール)のお話会をしていると、
切っても切り離せないこととして、
生理用品の話があります。

布ナプキンにしたいんですけれど、まだ紙ナプキンを使っています」
「以前は布ナプキンを使っていたのですけれど、紙ナプキンに戻してしまいました」

と、お話会の最初に自己紹介をしていただくと、
布ナプキンにしたい人の参加率の多いこと!

でもね、最初の記事にも書きましたけれど、
わたし自身は、20年間、紙ナプキンを使いながらトイレで生理の血を出してきました。

月経力(経血コントロール)と、ナプキンの素材については、基本的には関係ないと思っています。

ただ、関係あるとしたら、意識の問題ではないかと。

洗うの大変だし、もれたら困るし、お気に入りのナプキンを汚したくないし。
そういう無意識の意識が、月経力(経血コントロール)を助けるのかなあ、と。
それくらい無意識の意識(自律神経)と関連することだと考えています。

それと何より、布ナプキンに興味を持つ人たちと、月経力(経血コントロール)に興味を持つ人たちは、かなり同じカテゴリーに属すること。

それが、混同を招いているのだと考えています。

布ナプキンにしたからって、月経力ができるようになるわけではないし、
紙ナプキンにしたからって、月経力ができなくなるわけでもない。

ただ「月経力をやってみようと思う人は、だいたい紙ナプキンより布ナプキンが好き」
4年近くお話会をやってきた実感としては、それくらいです。

そして困るなあと感じているのは、
お互いをわるく言う人がいること。

紙ナプキンは怖い、紙ナプキンはケミカルナプキンだ、ケミカルは怖いものだと説く人。

逆に、そういう人は根拠がない噂をばらまくトンデモ系だ、と批判する人。

もう、どっちも悪口を言わないでほしい。


まず、紙ナプキンを悪者にしないでほしい。
どれだけたくさんの人が、この歴史の中で、紙ナプキンの恩恵にあずかってきたことか。
こうしている今も、紙ナプキンメーカー各社の方々は、よりよい紙ナプキンを目指して研究開発に勤しんでいることか。

1度も紙ナプキンを使ったことが無い人は、今の日本女性ではいないのではないかと思います。
自分がお世話になったものを、そんなにわるく言わない方がいい。

紙ナプキンが怖いから布ナプキンを使うの?
布ナプキンが気持ちいいから使うんじゃないの?


わたしの意見を述べておきます。

1)誰かのわるくちを言う人は信用ならない。
2)自分が楽なものを使えばいい。

以上!って感じです。

細かいことを言うと、

3)紙ナプキンの経皮毒について。

→もう、経皮毒という言葉がそもそも本当にあるのか、誰かの言葉を鵜呑みにして信じている人は反対側の意見も調べてから考えて選ぶようにした方がいい。
腕の内側の皮膚の吸収率を1としたとき、性器の粘膜の吸収率は42倍である。
これは本当っぽいですが、吸収されるといっても、通常の物質は皮膚の角質層までしか浸透しません。経皮吸収のお薬は、分子サイズの小さい「低分子」とする技術により、真皮から細胞間などを通って吸収されます。

紙ナプキンで怖いと言われている「高分子ポリマー」はそもそも「高」分子なので、ぜったいに浸透しません。

・・・とか何とか、他にも噂されていることについてはいろいろあるのですけれど。

そのひとつひとつを検証していくと、
基本的には、信じている人と、そんなの根拠がないと否定する人が対立している構図が見えてくるだけです。

そんなナプキン論争を見ていて思うのは、
「みんな、もっと自分のからだを、自分の気持ちを信じていいんじゃないか」ということ。

だいたい、紙ナプキンは吸ってるの?出してるの?どっちなの?

紙ナプキンは有害物質を出していると言った人が、
紙ナプキンに経血を吸い取られていると言ったりする。

紙ナプキンに吸い取られるから、自分の力で経血が出せなくなる?
そんな掃除機みたいな吸収力があるものなの?紙ナプキンは。

だいたい、紙ナプキンに経血を吸い取られるなら、
その前におしっこをもらしていると思うわ。

経血よりも尿の方がずっと量も多いし、性質もさらさらしている。
吸い取るなら、経血より尿が先でしょ。
ほぼ同じような場所に尿道と膣は並んでいるのだから。

おしっこを吸われていないなら、経血だって大丈夫だよ。

それより、自分の力でトイレで出そうよ。
紙ナプキンの吸う力より、自分の骨盤底筋群の力の方が強いと思うよ。

有害物質が子宮にたまるとか言う人もいるけれど、
経血もためておけないところに、どうやって有害物質をためておくの。
そもそも毎月、内膜を剥がして出す臓器なんだよ。

もっと自分の力を信じようよ。

きっとね、そういう話を信じてしまうのは、
そもそも、紙ナプキンを嫌いなんだと思うの。

もともと嫌いだから、変な噂を聞いたら同調してしまうんだよね。
きっと大好きなものだったら、変な噂を聞いたとき、それを否定すると思うんだ。

だから、紙ナプキンの悪口を言う人は、
もともとそんな経皮毒の話を聞く前から、
うすうす紙ナプキンのことを嫌いだったんだよね。

信じるべきは、その感覚じゃないかな。
嫌いなものは使わない。
好きなものを使っていく。

どうして嫌いなのか、そんな理由は大事じゃない。
自分で調べてもいない、誰かの言葉を鵜呑みにしたような理由を並べないと嫌いって言えないから、そこで嘘だとか言われて論争になるんだ。

わたしは、自分の感覚と、自分の身体を信じている。

だから、生理の血はトイレで出すのが1番楽だし、
それも完璧じゃないから、ナプキンをあてる。
あてるナプキンは、布が気持ちいいから、布を使う。
最近は布ナプキンですらなくて、てぬぐいをあてる。

小さくて薄いのがいいって言ったのはテレビCM。
わたしは厚みと長さがあった方が安心感があってしっくり来る。
小さくて薄いと、パンツの中であちこち動いてくすぐったいし、擦れることもある。

20年くらい使ってきた紙ナプキンには感謝しているし、
今でも進化を続けるその姿、メーカーの企業努力を尊敬する。

月経のトラブルは、誰にも言わずに我慢することではなく、
まずは医師に相談することが大切だと思っている。

みんなも大変なのだろうという思い込みは、子宮や卵巣の病気の早期発見を妨げる。
紙ナプキンのせいにすることも同じ。
布ナプキンにすれば温まって改善すると言う前、もしくは同時に、まず病院で相談するべき。

病院に行っても、「異常はありません」と言われ、それでも生理がつらいなら、生理用品や過ごし方を見直して、少しでも楽になる道を探したい。

温めるとか、食生活とか、あと月経力も。
いわゆる健康法みたいなより健やかに暮らす知恵は、治療とは別に存在する。

ナプキンをどうするか、月経力(経血コントロール)をどうするか、という話は、
ナプキンが良いか悪いかの話ではないし、
病気が治る治らないの話でもない。

一生のうち、10歳から50歳までとして40年間。
月に1度として、年に12回。
合計480回の生理を。

1回の生理を4日間として、
480回の生理は、合計1920日。
約2000日。

約2000日を年に換算すると、
約5年半。

一生のうち、5年半も過ごす生理期間を。

どう過ごすかが大切なんじゃないの?

紙ナプキンが優れているのは、すぐ吸ってくれるところと、戻らないところ。
布ナプキンが優れているのは、肌触り。
タンポンが優れているのは、もれを気にせず過ごせるところ。
月経力(経血コントロール)が優れているのは、生理用品の負担が減ること。

どれを選んでもいいから、少しでも楽に過ごしましょう。