ノーベル賞:日本人3氏が受賞 家族も見守る

毎日新聞 2014年12月11日 01時00分(最終更新 12月11日 10時08分)

ノーベル賞授賞式を終え、物理学賞のメダルを手に記念写真に納まる(左から)赤崎勇・名城大終身教授、天野浩・名古屋大教授、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授=スウェーデン・ストックホルムで2014年12月10日午後5時51分(代表撮影)
ノーベル賞授賞式を終え、物理学賞のメダルを手に記念写真に納まる(左から)赤崎勇・名城大終身教授、天野浩・名古屋大教授、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授=スウェーデン・ストックホルムで2014年12月10日午後5時51分(代表撮影)

 【ストックホルム千葉紀和】2014年のノーベル賞授賞式が10日夕(日本時間11日未明)、ストックホルムのコンサートホールで開かれた。青色発光ダイオード(LED)を開発し、物理学賞に選ばれた赤崎勇・名城大終身教授(85)、天野浩・名古屋大教授(54)、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)の3氏が、カール16世グスタフ・スウェーデン国王からメダルと証書を受け取った。客席ではそれぞれの家族が見守った。

 LEDは1960年代に赤と暗い緑が実現した。フルカラーを表現するには青が必要だが、技術的に難しく「20世紀中の実現は不可能」とも言われていた。青の誕生によって消費電力の少ない白色LED照明が実現し、省エネに貢献した。

 日本のノーベル賞受賞は12年の山中伸弥・京都大教授(医学生理学賞)以来2年ぶり。物理学賞は08年に南部陽一郎、小林誠、益川敏英の各氏が同時受賞して以来となる。日本の受賞者数は、米国籍の中村氏と南部氏を含め22人となった。

 式典で物理学賞の選考委員は、LED照明によって地球環境の保全に寄与したことなど3氏の業績を紹介した。えんび服姿の3氏にメダルが手渡されると、会場から万雷の拍手が湧いた。式後、市庁舎での晩さん会に出席する。

最新写真特集