これほどまで参加国から試合の判定に対して疑義を呈され、競技を行なう度に問題が発生した国際大会はないだろう。「仁川アジア大会」の開催国・韓国に対する各国からの批判は、10月4日の閉幕後も収まらない。

 タイでは、韓国から大会中に受けた不可解な判定や疑惑を振り返りながら、痛烈な歌と踊りで皮肉るネットの投稿動画が大人気となり、300万回を超えるアクセスで話題を集めている。

 韓流ドラマが人気で親韓で知られる「微笑みの国」の人々の怒りに火をつけたのは、9月30日に行なわれたサッカー男子準決勝の韓国戦だった。

 前半終了間際、タイは韓国にペナルティキックを与えたのだが、これが「審判の不公平な判定だった」と猛反発。韓国サッカー協会やKリーグの公式フェイスブックに、タイのファンから「フェアプレーを」「韓国が不正で勝った」といった投稿が寄せられたのだ。

 そしてサッカーだけでなく、ボクシング、バドミントンなど、疑惑が浮上した他の競技の試合映像を編集し、韓国民を揶揄するような踊りや痛烈な八百長批判の歌で動画が作られた。軽快なポップソングに乗ってタイ語でこう歌われる。

〈開催国(韓国)と対戦すりゃ、八百長されるに決まっている〜♪〉

 それに対して韓国人と思われるユーザーが“応戦”し、「このトムヤムクンども!」などと下劣な表現で反発したことでタイ人の怒りはさらにエスカレートしている。

※週刊ポスト2014年10月24日号