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      汚染地下水の浄化試験開始

      汚染地下水の浄化試験開始

      東京電力福島第一原子力発電所で、汚染された地下水を浄化して海に排水する計画をめぐって、東京電力は、原発の建屋の周囲の井戸からくみ上げた水を、放射性物質を取り除く設備に流して、性能を確かめる試験を行いました。
      福島第一原発で、汚染された地下水が海に流出している対策として、東京電力は、原発の建屋の周囲にある、「サブドレン」と呼ばれる井戸から地下水をくみ上げ、浄化して海に排水する計画をたてています。
      この計画で、東京電力は、今月16日までに、10本の井戸から、試験的におよそ500トンの地下水をくみ上げましたが、このうちの、およそ290トンについて、20日、およそ6時間をかけて浄化設備に水を流し、性能を確かめる試験を行いました。
      東京電力では、浄化設備に流すことで、放射性物質の濃度を、1000分の1から1万分の1まで下げることができると見込んでいて、今後、処理される前と後の水について、放射性物質の濃度を分析することにしています。
      また、東京電力は、サブドレンからのくみ上げで、汚染水のもとになる、建屋に流れ込む地下水の量を、半分程度に減らすことができるとしています。
      計画について、20日、県議会の全員協議会に出席した、東京電力の廣瀬直己社長は、浄化した地下水を海に排水する際の基準について、「基本的には、地下水バイパスと同じような考え方でやっていくという思いがある」と述べました。
      その上で、今後、漁業関係者などに、排水の基準についての意向を確認していきたいという考えを示しました。
      廣瀬社長は、「海を汚染しないという大前提のもとで、対策の目的や効果を理解してもらえるよう、丁寧に説明していきたい」と話しています。
      一方、この計画について漁業関係者からは「地下水バイパスの時には、サブドレインの話は全くなかった。その場、その場の対策でなく、長期的な計画の説明をしてもらいたい」など、十分な説明がないまま進められていることに対して、懸念の声があがりました。
      また、「放射性物質のトリチウムは、除去できないのに安全なのか」といった不安の声も出ていました。
      会合のあと、福島県漁連の野崎哲会長は「具体的な説明はまだ受けていないし、試験の結果を聞かなければ、判断できない。浄化施設に安定性があるのかも重要なので、今後の説明を聞きたい」と述べました。
      また、相馬双葉漁協の佐藤弘行組合長は「試験操業が始まっている中で、漁業者の心配や不安はとても大きい。できるだけ早く、漁業者への説明会を開いてもらいたい」と述べました。

      08月20日 20時19分