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【社会】

JR飯田橋駅 カーブで隙間 転落防止へホーム移設

ホームと車両との間に広い隙間ができる飯田橋駅=JR東日本提供

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 電車とホームの隙間に乗客が転落する事故を防ぐため、JR東日本は二日、飯田橋駅(東京都千代田区)のホームを移設すると発表した。線路のカーブに沿って湾曲するホームを直線部分に移し、最大三十三センチあった隙間を狭める。東京五輪が開催される二〇二〇年までの完成を目指す。

 駅は一九二八年に開業し、ホームは長さ二百十メートル。半径三百メートルの円周に相当する湾曲構造は、都内のJRではここだけだ。電車が傾いて停車するため隙間があく。ホームからの転落は年十件ほどあり、約六割が隙間に落ちるケースという。

 JR東はホームを西側に約二百メートル移し、湾曲のない構造にする。隙間は最大十五センチに狭まり、電車の乗降口との段差も解消される。

 電車との隙間に転落する事故は後を絶たない。国土交通省は件数を把握していないが、東京メトロによると隙間に転落し、転落用検知マットが作動した例は昨年度四十五件起きた。

 昨年七月には、さいたま市のJR南浦和駅で女性が隙間に転落、乗客四十人が電車を押して隙間を広げ助け出した。スマートフォンや携帯電話を操作しながら乗降し、転落する例もあるという。鉄道各社は、検知マットや隙間を狭めるためのゴムをホーム側面に設置するなど対策を進めている。 (横井武昭、安藤淳)

 

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