特別展「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」
特別展「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」
平成館 特別展示室/本館 特別5室
2014年6月24日(火) ~ 2014年9月15日(月)
わが国では古くから中国の文化に親しみ、積極的にその摂取につとめてきました。後に形成されたわが国独自の文化を理解するためにも、我々はまず中国の文化を深く理解する必要があります。
台北 國立故宮博物院では、中国歴代にわたる優れた文化財を多数収蔵しており、同院の文化財を抜きにしては、中国の悠久の文化を理解することにはなりません。
本展は、台北 國立故宮博物院が収蔵するひときわ優れた中国の文化財から、特に代表的な作品を厳選し、中国文化の特質や素晴らしさを広くご観覧いただこうとするものです。
「翠玉白菜」展示期間[6月24日(火)~7月7日(月)は無休、毎日20:00まで特別開館。
※ただし、6月30日(月)、7月7日(月)は特別展会場のみ開館し、総合文化展は閉室します。
混雑状況は特別展 台北 國立故宮博物院-神品至宝-Twitter @taipei2014tokyo にてご確認いただけます。
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東京国立博物館 資料館 特別展「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」関連図書コーナー設置
門外不出の「神品」を2週間限定公開! |
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翠玉白菜(すいぎょくはくさい) 清時代・18~19世紀 [展示期間:2014年6月24日(火)~7月7日(月) 本館特別5室にて展示、東京のみ] (上記期間中は本展覧会は無休、20時まで特別開館) 素材の美と至高の技が織りなす究極の「神品」 緑と白のみずみずしい光沢や、しなやかに曲がった葉。 白菜のどこをみても、石の塊を彫って作ったとは思えないほど新鮮な生気に満ちています。 翠玉(ひすい)のなかでも選りすぐりの玉材と、洗練された技巧が融合してできた究極の「神品」です。 |
1 中国皇帝コレクションの淵源―礼のはじまり |
散氏盤(さんしばん) 西周時代・前9~前8世紀 350字の銘文をもつ皇帝コレクションの重宝 底部の銘文は、小国同士が領地問題を自ら処理したことを示す、西周時代の金文としては極めて異例の内容です。書体も非常に個性的なもので、中国の政治史だけでなく、書道史を語るうえでも重要な位置を占めています。本作は1809年に嘉慶帝50歳の祝賀大典で臣下から献上されたものです。領地の境界を定める権力の象徴であり、皇帝コレクションにふさわしい唯一無二の重宝といえます。 |
2 徽宗コレクション―東洋のルネサンス |
青磁輪花碗(せいじりんかわん) 汝窯 北宋時代・11~12世紀 北宋の皇帝・徽宗も愛した青磁 北宋の宮廷のために作られたと考えられている汝窯の器。玉の肌のように深遠な釉調により、至高の青磁と称されます。これは酒器を温めるための温碗と呼ばれる器です。故宮に知られる汝窯青磁のなかでも、ふわりと軽快な形が華やかな印象の優品です。 |
3 北宋士大夫の書―形を超えた魅力 |
草書花気詩帖頁(そうしょかきしじょうけつ) 黄庭堅(こうていけん)筆 北宋時代・11世紀 超一流の趣味人・王詵に書き与えた精妙な一品 黄庭堅は北宋の詩人。北宋時代の皇族の王詵(おうしん)は幾度も自作の詩を贈り、黄庭堅に唱和の作詩を求めました。しかし、黄庭堅はなかなか詩を作りません。そこで王詵は頻繁に花を贈り、黄庭堅に作詩を促します。そこで黄庭堅がようやく詩を作り、得意の草書で揮毫したのがこの作です。詵 |
4 南宋宮廷文化のかがやき―永遠の古典 |
静聴松風図軸(せいちょうしょうふうずじく) 馬麟(ばりん)筆 南宋時代・13世紀 [展示期間:2014年8月5日(火)~9月15日(月・祝)、東京のみ展示] |
5 元代文人の書画―理想の文人 |
雲横秀嶺図軸(うんおうしゅうれいずじく) 高克恭(こうこくきょう)筆 元時代・14世紀 [展示期間:2014年6月24日(火)~8月3日(日)、東京のみ展示] 宇宙を表現した崇高なる山水 中国の伝統山水のなかで主山と呼ばれる中央の大きな山は皇帝を、麓の木々は臣下を表しますが、このような構図は華北地方のもの。一方、湿潤な筆づかいは江南地方独特のもので、一幅のなかに中国の歴史や風土を融合させた、雄大な構図の本格的な山水画です。 |
赤壁図巻(せきへきずかん) 武元直(ぶげんちょく)筆 金時代・12世紀 [展示期間:2014年8月5日(火)~9月15日(月・祝)、東京のみ展示] 詩と悠久の自然が結合した名品 赤壁とは、三国志に登場する古戦場。北宋の大文人・蘇軾(そしょく)が、三国志に描かれた人物たちの限りある人生と悠久の自然の対比ををうたった「赤壁賦」は、歴代の文人たちに愛されてきました。大きな自然のなかに描かれた小さな舟、そこに乗るのは蘇軾たちです。北宋文化を愛好した金時代の貴重な山水画です。 |
6 中国工芸の精華―天と人との競合 |
刺繍九羊啓泰図軸(ししゅうきゅうようけいたいずじく) 元時代・13~14世紀 シルクの国・中国の、幸せを願う刺繍画 一見絵画のように見えますが、すべて刺繍で図様を表わしています。刺繍ならではの鮮やかな色彩や立体感によって、飾られる部屋に華やぎをもたらしました。 九匹の羊は「九陽(きゅうよう)」を表わし、吉祥の太陽が高く昇り幸運の光に照らされ、あらゆることが思い通りにいくことを意味します。 |
双龍彫彩漆長方盆(そうりゅうちょうさいしつちょうほうぼん) 明時代・万暦17年(1589) 繊細巧緻な明・万暦期の彫漆 彫彩漆は漆の層を彫って文様を表わす彫漆の中でも、明時代後期以降に盛んになった技法です。朱・緑・黄・茶などの彩漆を塗り重ね、彫り下げる深さにより、色を変えて図柄を表わします。余白にも細かい地文を彫るなど、万暦年間(1573~1620)の彫漆の特徴がよく表われています。 |
7 帝王と祭祀―古代の玉器と青銅器 |
蟠龍文盤(ばんりゅうもんばん) 殷時代・前13~前11世紀 |
8 清朝皇帝の素顔―知られざる日常 |
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新嘉量(しんかりょう) 新時代・始建国元年(9) 度量衡の基準器にして正当なる権力の象徴 新の王莽(おうもう)が始建国元年(西暦9)に新しく制定した度量衡の基準器。 5単位の量器を一体化させた作りで、黄帝が太古に定めたとされる調律器を基準に設計されました。黄帝は漢族の祖とされる伝説上の帝王です。そのため、清の 乾隆帝は新嘉量を正統なる権力の象徴として重要視し、これにならった量器を鋳造して紫禁城などのもっとも重要な宮殿に配置させました。 |
9 乾隆帝コレクション―中国伝統文化の再編 |
紫檀多宝格(したんたほうかく) 清時代・乾隆年間(1736~1795) 「皇帝の玩具箱」ともよばれます 多宝格とは皇帝がいつも側に置いて楽しんだ、観賞用の宝箱です。箱の内部は小さな陳列棚になっており、中には古代の玉器や磁器のミニチュアが、隙間無く整然と収められています。乾隆帝の愛玩品という説があり、皇帝自ら箱を開いて楽しんでいたのでしょう。 |
草書書譜巻(そうしょしょふかん) 孫過庭(そんかてい)筆 唐時代・垂拱3年(687) [展示期間:2014年6月24日(火)~8月3日(日)、東京のみ展示] 王羲之の流れを汲む草書の名作 唐時代の687年に、孫過庭が自らの書に対する考えを、駢儷文(べんれいぶん)という美文で展開した書論です。内容が古典的な名著と高く評価されるばかりか、書そのものも王羲之の書法を忠実に継承する草書の名品として知られています。 |
行書黄州寒食詩巻(ぎょうしょこうしゅうかんしょくしかん) 蘇軾(そしょく)筆 北宋時代・11~12世紀 [展示期間:2014年8月5日(火)~9月15日(月・祝)、東京のみ展示] 蘇軾の奥深さ、凄まじさが横溢する傑作中の傑作 47歳の蘇軾が、黄州に左遷されていた時の作。寒食とは冬至から105日目、祖先の墓参りを行う清明節の前日には、火の使用を禁じられていたため、作り置きの冷たい料理を食べる風習を指します。弟子の黄庭堅が、二度とこのようには書けないだろうと絶賛した、中国書法史上の名品は、乾隆帝をも魅了しました。 |
10 清朝宮廷工房の名品―多文化の交流 |
藍地描金粉彩游魚文回転瓶(らんじびょうきんふんさいゆうぎょもんかいてんへい) |
人と熊 |
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開催概要 |
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会 期 | 2014年6月24日(火) ~ 2014年9月15日(月・祝) | ||||||||||||
会 場 | 東京国立博物館 平成館、本館 特別5室[「翠玉白菜」展示期間のみ](上野公園) | ||||||||||||
開館時間 | 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで) *ただし、会期中の金曜日および「翠玉白菜」展示期間(6月24日(火)~7月7日(月))は20:00まで、土・日・祝休日は18:00まで開館) |
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休館日 | 7月14日(月)、7月22日(火)、7月28日(月)、8月4日(月)、9月1日(月)、9月8日(月) *ただし、6月30日(月)、7月7日(月)、8月18日(月)、8月25日(月)は特別展会場のみ開館。総合文化展(本館、東洋館、法隆寺宝物館、平成館1階)は閉室いたします。 |
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観覧料金 | 一般1600円(1400円/1300円)、大学生1200円(1000円/900円)、高校生700円(600円/500円) 中学生以下無料
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交 通 | JR上野駅公園口・鶯谷駅より徒歩10分 東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分 |
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特別後援 | 日華議員懇談会 | ||||||||||||
主 催 | 東京国立博物館、國立故宮博物院、NHK、NHKプロモーション、読売新聞社、産経新聞社、フジテレビジョン、朝日新聞社、毎日新聞社、東京新聞 | ||||||||||||
特別協力 | TBS、テレビ朝日、日本テレビ放送網、共同通信社 | ||||||||||||
カタログ・音声ガイド | 展覧会カタログ(税込2500円)は、平成館2階会場内、および本館1階ミュージアムショップにて販売しています。音声ガイド(日本語のみ)は520円(税込)でご利用いただけます。 | ||||||||||||
協 力 | チャイナ エアライン(中華航空) | ||||||||||||
本展は、政府による美術品補償制度の適用を受けています。 | |||||||||||||
お問合せ | 03-5777-8600 (ハローダイヤル) |