政治【酒井充の政界××話】欺瞞とご都合主義に満ちた特定秘密保護法への批判+(2/5ページ)(2013.12.8 18:00

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【酒井充の政界××話】
欺瞞とご都合主義に満ちた特定秘密保護法への批判

2013.12.8 18:00 (2/5ページ)酒井充の政界××話
参院本会議で特定秘密保護法が採決され、自民、公明両党の賛成多数で可決、成立。拍手する与党の議員=6日夜、国会・参院本会議場(酒巻俊介撮影)

参院本会議で特定秘密保護法が採決され、自民、公明両党の賛成多数で可決、成立。拍手する与党の議員=6日夜、国会・参院本会議場(酒巻俊介撮影)

 最近インターネットで出回っている4コマ漫画を知人が教えてくれた。その内容の概略は次の通り。

 《バードウオッチをしている女性が、米軍の「オスプレイ」が飛行しているのを目撃し、メールで知人に知らせたら逮捕される》

 《公園をジョギングをしていた女性が、「なんとか省の通信基地」を作るために公園がなくなるとの話を聞き、公園をなくさないよう署名集めを始めたら逮捕される》

 もはや、どう突っ込んだらいいのかさえ分からない。特定秘密保護法の条文のどこをどう読んで解釈したら、こういうことになるのだろうか。確かに法には、特定秘密を知ろうとして「共謀し、教唆し、又は煽動した者」は、5年以下の懲役が科せられる規定がある。だが、前記のような場合に、本当に「普通の市民」が逮捕されるだろうか。警察はそんなに暇なのか。

 同法に反対する新聞やテレビ、そして学者や「ジャーナリスト」も似たようなところがある。

 当然だが、法には反対の声もあれば、賛成の声もある。だが、公共放送のNHKは、受信料をもとにヘリコプターを飛ばして反対デモの様子を放映し、反対の「市民の声」を連日紹介した。同法反対を宣言したキャスターは毎晩TBSに出演している。朝日新聞には1ページを使って12人の有識者(?)が登場したが、同法に反対か慎重な意見ばかりだった。

 業務上、新聞に毎日目を通している。反対のデモの様子を伝えるどこかの団体の機関誌のような朝日新聞と東京新聞では、どういうわけか日本が明日にでも戦争を仕掛けて国民を塗炭の苦しみに追い込むかのような暗い扇動調の記事が実に多い。どうして政府がそんなことをしなければいけないのかの説明が詳しくないのでよく分からないのだが、こういう新聞だけ読んでいれば、先述のような若者や漫画が出現するのも、やむを得ないのだろう。

このニュースの写真

参院本会議で特定秘密保護法が可決、成立し、一礼する法案担当の森雅子少子化担当相=6日夜
参院本会議で特定秘密保護法が可決、成立。抗議の靴を議場に投げ入れる傍聴者(右)と傍聴席から投げ込まれた靴を手にする衛視=6日夜、国会・参院本会議場
参院国家安全保障特別委員会で特定秘密保護法案採決に抗議し、中川雅治委員長に詰め寄る野党の理事 =5日午後、国会・参院第1委員会室(酒巻俊介撮影)
安倍晋三首相は党首討論で「議論はなされた」として特定秘密保護法案の早期成立を求めた=4日午後、衆院第1委員室(酒巻俊介撮影)

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