科学ヒトの皮膚から軟骨細胞 iPS経ず直接作製に成功 京大チーム2013.10.17 10:16

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ヒトの皮膚から軟骨細胞 iPS経ず直接作製に成功 京大チーム

2013.10.17 10:16
ヒトの皮膚細胞から作製した、軟骨細胞の特徴を持つ細胞(中央)の顕微鏡写真(妻木範行京都大教授提供)

ヒトの皮膚細胞から作製した、軟骨細胞の特徴を持つ細胞(中央)の顕微鏡写真(妻木範行京都大教授提供)

 ヒトの皮膚細胞から、軟骨細胞の特徴を持つ細胞を作製することに京都大iPS細胞研究所の妻木範行教授らのチームが成功、米オンライン科学誌プロスワンに17日発表した。さまざまな組織や細胞になる能力がある人工多能性幹細胞(iPS細胞)は皮膚などの細胞から作る。今回はiPS細胞を経ず皮膚の細胞に遺伝子を導入、別の細胞を直接作製する「ダイレクト・リプログラミング」という手法。作製期間が短く、病気やけがで変性した軟骨治療に役立つと期待される。

 チームは、iPS細胞作製に必要な「c-MYC」「KLF4」と、軟骨細胞に分化するのに必要な「SOX9」の三つの遺伝子をウイルスを使って新生児の皮膚細胞に導入。2週間以内に軟骨細胞の特徴を持つ細胞ができた。マウスの体内にこの細胞を移植すると軟骨組織が形成され、腫瘍は見られなかった。

 移植に必要なだけの細胞を作るのにかかるのは約2カ月で、iPS細胞を経た場合のほぼ半分という。

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