不妊治療に「100万円以上」 56%
不妊治療中の人や、過去に治療を受けた経験者計約2千人を対象にしたアンケートで、体外受精などの治療費として総額100万円以上を支出した人が回答者の56%に上るとの結果をNPO法人「Fine」(東京)がまとめた。松本亜樹子理事長は「高額な治療費負担のほか、治療と仕事の両立に悩む人も多い」と話す。
調査は昨年12月~今年3月にインターネット上で実施し会員ら1993人が回答。年齢は35~39歳が37%と最多で、次いで30~34歳が27%、40~44歳が21%だった。
通院を始めてからの治療費の総額は「100万~200万円未満」が25%と割合が最も大きかった。これより高額では「200万~300万円未満」が15%、「300万~500万円」が11%、「500万円以上」が5%。一方、「10万円未満」は8%、「10万~50万円未満」19%、「50万~100万円未満」18%。
治療のため仕事や他の予定に支障が出たか、尋ねたところ、「ある」とした人が87%で、「ない」の12%を大きく上回った。体外受精などで体内から採卵する際は、こまめに通院して卵子の状態を見ながら採卵日を決めるため、仕事との調整に苦労しているとの悩みが多く聞かれた。
自由記述では「夫婦の収入だけでは足りず両親から金を借りている」などの声が記されていた。
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