米国に乱立する慰安婦碑、設置めぐり団体間で主導権争いも=韓国

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  米カリフォルニア州南部ロサンゼルスのグレンデール市議会は26日、私立中央図書館前の公園に、従軍慰安婦の記念碑を設置することを、賛成多数で可決した。米国では、在米韓国人団体による慰安婦碑の設置ブームが起きているが、団体間で意見が対立するなど新たな問題も浮上している。複数の韓国メディアが報じた。

  フランク・キンテロ(Frank Quintero)議長を初めとするグレンデールの市議5人のうち4人は、慰安婦碑の設置支援案について投票を行い、賛成3票、反対1票で可決した。

  ロサンゼルス近郊の公共敷地内に慰安婦碑の設置計画を進めてきた団体KAFC(Korean American Forum of Calofornia)は、直ちに設置作業に入る予定で、6月には序幕式を開催したいとしている。

  米国の慰安婦の碑は、2010年10月にニュージャージー州のパリセイズ・パーク市に設置されたことが皮切りとなり、2年あまりでニューヨークやニュージャージーの計3カ所に設置された。シカゴやアトランタなど韓国人が多く住む主要都市でも慰安婦碑の設置計画が進んでいるといい、今年だけでもグレンデール以外の場所でも登場すると見られている。

  在米韓国人の間で過熱する慰安婦碑の設置ブームは、2012年5月に自民党議員がパリセイズ・パーク市の慰安婦碑を問題視したことから一気に火が付いた。自民党議員らは現地を訪れ、市側に早期撤去を要求。これに反発した在米韓国人らが記念碑の設置に次々と名乗りを上げ、設置ラッシュへとつながった。

  しかし、記念碑の設置は各団体が個別で推進しているため、形式にまとまりがなかったり、現地の市民感情を無視して無分別に設置案を進めることからトラブルが起きているという。推進する2つの団体が設置案をめぐり意見の対立が起きたり、設置を急ぐあまり「(慰安婦の)性的サービス」との表現が含まれた文章が議会を通過し、修正に追われるケースもあった。

  韓国メディアは、「慰安婦の歴史を知らせる記念碑の設置は望ましいことだが、米国社会と連携しないままの過度な設置ブームは効果が半減し、逆効果となる恐れもある」と懸念を示した。(編集担当:新川悠)

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