Y-プロデュース 代表 野竿 達彦の
心に残るコラム


Vol.113 臆病者と呼ばれる勇気を持て

   
   
   
   こんにちは のざおです。

   今から40年以上も前の話です。
   1966年、ハワイから飛んできた日航機「瀬戸号」、
   濃霧の羽田空港に着陸しようとしましたが、
   目前まで来ながら滑走路を視認できず、
   悪天候時の着陸が極めて危険であったため、
   機長は福岡空港へダイバートを決断。

   乗客からは
   「目の前まで来ているのに…」
   不満の声が一斉に上がりました。
   しかし、彼らが福岡空港のロビーで眼にしたのは、
   テレビの臨時ニュースでした。

   「カナダ航空機が羽田で墜落・炎上」

   直後に飛んでいた別の航空機が着陸に失敗したのです。
   機長への不満はたちまち称賛へと変わり、
   乗客たちは我が身の無事を喜びあったといいます。

   以来、日航では
   『臆病者と呼ばれる勇気を持て』
   という格言が浸透するようになりました。

    腰ぬけ チキン 臆病者…
    
   経営者、特に起業家にとっては、
   なりたくない役回りです。
   しかし、そうせざるえない場合には
   たとえ周りからどう非難されようと
   「やめるといったらやめる!」     
   言い切る力が求められます。

   撤退するには勇気が必要です。
   当然、攻める勇気よりも大変です。
   多数決の意見に流されることなく、
   イケイケムードに押されることもなく、
   孤立することすら恐れない。
   そういうシーンをシュミレートしておくことも
   経営者にとって必要なことではないでしょうか。
  
   <2009.7.21コラム>

 

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