羅老号:韓国が得たものとは

発射台建設の設計・運用技術を学んだこと

 韓国はロシアから羅老号の1段目ロケットを導入する代わりに2億1000万ドル(約191億円)を支払った。韓国航空宇宙研究院は「ロシアの技術陣と韓国の研究陣が一緒に作業をする中で非常に多くの情報を入手した」と語った。しかし、正確にどのような情報を得たのかについては公表していない。

 専門家たちは韓国がロシアから得たものとして、まず世界で13番目に建てられた宇宙ロケット打ち上げ場を挙げている。羅老宇宙センター(全羅南道高興郡)はロシアの設計図がベースになっているが、狭い敷地に発射場を建設する際、他国では地上に建てる施設を韓国では地下に建てるなど、独創的な技術も開発した。韓国企業の独創的な発想に驚いたロシアは、新たに建設する宇宙ロケット発射場の建設に韓国も参加するよう誘ったほどだ。また、そのほかの収穫と言えば地上検証用機体(GTV)だ。1段目ロケットにエンジンがないだけで、羅老号1段目の実物と同じロケットをロシアから譲り受けた。航空宇宙研究院は「今後、GTVはロケット発射体開発で長く参照できるだろう」と説明している。

 しかし、宇宙開発の中核は宇宙ロケットであり、その中でも最も重要なのが1段目の液体ロケットエンジンだ。専門家らは「米ロなどの宇宙先進国は宇宙ロケットの中核であるエンジン技術を絶対に流出させない」と語った。

李永完(イ・ヨンワン)記者
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