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年金窃取 2被告「角田元被告の指示でやった」

 兵庫県尼崎市の連続変死事件に絡み、皆吉(みなよし)ノリさん(死亡)と長男(69)の年金計約790万円を無断で引き出したとして3件の窃盗罪に問われた、角田美代子元被告(死亡、当時64歳)の義妹・三枝子(59)、次男の妻・瑠衣(るい)(27)両被告の公判が28日、神戸地裁尼崎支部であった。両被告は年金引き出しについて「美代子元被告の指示でやった。皆吉さんが死んでいるのも知っていた」と証言した。

 両被告は取り調べ段階では、美代子元被告の指示について明らかにしていなかった。この日の公判の被告人質問で、瑠衣被告は「家族を共犯に巻き込むなと言われていた。美代子元被告が怖かった」と述べた。

 また両被告の弁護側は、長男の年金窃取について「長男の了解があった可能性がある」としていたが、三枝子被告は「瑠衣被告らと口裏を合わせ、長男の了解を得たとウソをついた」と言い、主張を撤回した。

 三枝子被告の証言では、美代子元被告らは瑠衣被告の高松市の実家に押しかけた2003年頃、11人で共同生活していたが、働いていたのは三枝子被告ら2人だけで、月収約50万円に対し支出は約130万円もあった。消費者金融などからの借金は約3000万円に上り、美代子元被告らが瑠衣被告の父親らから巻き上げた2000万円以上の金の全額が、借金返済に充てられたという。

2013年1月29日  読売新聞)
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