慰安婦:過去の真実を広める活動行う神直子さん

 「日本政府が真実を教えないならば、戦後世代の私たちが過去の世代の過ちを知らせなければなりません。過去の真実が皆の常識となるよう努力するつもりです」

 18日、カンボジアのプノンペンで開催された「歴史的和解のための東アジア青年フォーラム」に、日本の比政府訴曽木(NGO)代表として参加した神直子ブリッジ・フォー・ピース代表は「日本軍慰安婦のような過去の歴史から目をそむけている日本政府が恥ずかしい」と話した。2004年に設立されたブリッジ・フォー・ピースは、日本軍慰安婦をめぐる口述史の整理や記録物作成作業、一般対象の上映会などを通じ、日本の軍国主義の弊害について反省する活動を行ってきた。

 神代表が日本軍慰安婦に関心を持つようになったのは高校生のときだった。英国で会ったドイツ人の影響だった。「研修先で知り合った友人が、自分はナチスが犯した罪のせいでドイツ人であることが恥ずかしいと話していた。その言葉にショックを受けた。それまで私は国家とは特に関係ないと考えていた」。その後、太平洋戦争当時、軍人として自分が行ったことを懺悔するという80代の高齢者に会ったとき、神代表は慰安婦問題を無視することはできないと思った。

 まず、関係者の記録を残す作業から始めた。参戦軍人たちを訪ねインタビューした動画を、日本はもちろん、フィリピンなど各地の学生や市民に見せた。過去を振り返り、戦争について正しく知り、未来をどのようにつくっていくべきか考えてみようという趣旨だった。これまでに200回を超え、9000人以上が参加した。2年前には、ソウルの日本大使館前で日本の謝罪を要求する女性たちのデモにも参加した。

 過去の歴史に対する日本の対応について、神代表は「日本はさまざまな罪を犯しており、それに対して日本人があまりにも無知だということが根本的な原因。過去を直視し、事実を認めようとする真摯な日本人も少なくないという事実を伝えたい」と話した。

 この日、東北アジア歴史財団(キム・ハクチュン理事長)や「東アジアの平和のための世界NGO歴史フォーラム」、カンボジアNGOドキュメンタリー・センターが共同開催した「2012歴史NGO活動家大会」には、韓国、日本、中国、台湾、米国、英国、南アフリカ共和国など19カ国・地域の研究者、活動家ら約60人が参加した。

プノンペン= 全炳根(チョン・ビョングン)記者
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