社会

微生物による除染実験 目標値には達せず
(新潟県)
 胎内市で製造された堆肥から国の規制値を下回る放射性セシウムが検出された問題で、胎内市は、微生物を使って放射性セシウムの濃度を下げることが可能か調べる実験を行っていたが、12日の市議会で市が目標としていた数値には下がらなかったと報告した。

 実験は胎内市が民間の社団法人に委託して行った。「光合成細菌」と呼ばれる微生物が入った溶液を堆肥に混ぜ、放射性セシウムの濃度の変化を調べた。これまで、福島県の土壌などで行われた実験でセシウムの濃度が低くなった事例があるというが、メカニズムは解明されていない。
 胎内市は12日、市議会に対し実験の結果を報告した。それによると、1キロあたり21ベクレルから29ベクレルまでの7つのサンプルで実験した結果、17日後に、放射性セシウムの濃度が最大32パーセント低くなったことが確認されたという。しかし、市が目標としていたゼロに近い値にはならなかった。
 市は、放射性セシウムの濃度がゼロに近くなった堆肥を販売したい考えだったが、実験結果が目標に達しなかったため、改めて今後の対応を検討する方針だ。
[ 7/12 18:58 テレビ新潟]