社会

オスプレイ訓練で夜間飛行が大幅増加か
(山口県)
アメリカ軍が沖縄に配備を計画しているオスプレイの訓練により岩国基地や本土の訓練ルートで夜間飛行が大幅に増えることが明らかになった。これは基地強化に反対する住民団体がオスプレイの環境審査を分析して明らかにしたもの。環境審査でアメリカ側は沖縄・普天間基地に配備した後、2機から6機の分遣隊が毎月2、3日間、岩国基地と静岡県のキャンプ富士で訓練を展開するとしている。岩国基地での運用は年間5百回としているが、より長期の展開や機数の増加もあるとしている。また中国山地にあると見られるブラウンルートを除く本土と沖縄以北の6本のルートでも低空飛行訓練を行うとしていて分遣隊が岩国基地などに展開する間は毎日1本以上のルートを使用するとしている。環境審査を分析した元県議会議員の久米慶典さんは、これは本土への訓練展開ではなく岩国基地への実戦的配備だとした上で、アメリカ軍は特にオスプレイの夜間訓練を重要視していると指摘した。環境審査でアメリカ側は岩国基地で現在行われている夜間運用と同じ程度、オスプレイも夜間飛行を実施すると明記している。また6本の飛行ルートでは年間330回の訓練飛行が計画されているがその28%を午後7時から午後10時までとみられる「夕刻」に、4%を午後10時以降とみられる「夜間」に実施するとしている。久米さんは静岡県のキャンプ富士の滑走路は夕刻・夜間の使用に制約があり、より多くの訓練が岩国基地で行われる可能性が高いと指摘した。またオスプレイは西中国山地に設定されている訓練空域「エリア567」を使う可能性もあるとして「岩国だけではなく広島、島根でも住民が危険にさらされる」と指摘している。〆
[ 6/21 19:47 山口放送]