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JR大阪駅改装、1000億円の消費創出 開業1年で1億人超来場

2012/5/3 6:00
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 JR大阪駅の大規模改装から4日で1年を迎える。大型商業施設の入る駅直結の「大阪ステーションシティ(OSC)」はオープン後、1億人を超す人を呼び込み、約1000億円の消費を創出した。西日本を代表する新たなスポットとなった巨大ターミナルは大阪を中心に関西に大きな経済効果をもたらした。好調を維持できるか、2年目以降、真価が問われる。

大阪ステーションシティ開業はJR西日本の運輸収入を約50億円押し上げた

 西日本旅客鉄道(JR西日本)は2日、OSCの来場者数が4月末までの約1年間で累計1億3100万人に達したことを明らかにした。「大阪が元気になった」。1日に就任した同社の真鍋精志社長は、改装によって生まれた新たな人の流れに胸を張る。

 OSCは総事業費約2100億円をかけた巨大プロジェクト。JR西日本は駅北側のビルに「三越」「伊勢丹」のダブルブランドで注目を集めたJR大阪三越伊勢丹と、ファッションビルのルクアを開業した。南側では大丸梅田店が売り場面積を1.6倍に拡大し、昨年4月にオープンした。

 ■阪急阪神持ちこたえる 2日まとまった4月末までの累計売上高は三越伊勢丹が約330億円、ルクアが約370億円。大丸梅田店も2012年2月期の売上高は前の期に比べ約240億円増えた。3店が新たに生み出した消費は1000億円近い。

 これに対し、阪急百貨店うめだ本店と阪神百貨店梅田本店の売り上げは、合わせて100億円程度の減少にとどまったとみられる。経済産業省の商業販売統計によると、大阪の大型小売店の販売額は全国がマイナス基調で推移するなか、一貫してプラスを保っている。3店の増床・開業が地域の消費をけん引している格好だ。

 ■近距離切符の販売9%増 OSC開業はJR西日本の業績にも恩恵をもたらした。新幹線や特急列車などで関西圏外からも人が流入。12年3月期の同社の運輸収入を約50億円押し上げた。100キロメートル圏内の近距離券の販売も開業後、9%伸びた。専門店ビルのルクアが好調で、テナントから受ける不動産収入は65億円に達した。

 当初計画に比べて売り上げが伸び悩む三越伊勢丹のテコ入れなど、2年目以降の課題は残る。だが1997年の京都駅の大幅改装に続く巨大ターミナルの刷新は、一定の成果を上げたといえそうだ。

 京阪神エリアで大阪・梅田地区の魅力が高まったことで、梅田周辺は居住地としての関心も高まりつつある。長谷工アーベストの調査によると、関西の「住みたい街」ランキングで昨年、梅田は前年の4位から2位に順位を上げた。

 JR大阪駅北側の再開発区域「うめきた」では、積水ハウスが地上48階建てで総戸数525戸の分譲マンションを開発中。1億円以上の住戸が63戸ある高級マンションだが、すでに販売を始めた400戸のうち、契約率は95%と好調に推移している。

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