評価書 低周波音で目標値超える
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評価書 低周波音で目標値超える

1月11日 13時11分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

防衛省が先に沖縄県に提出したアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設計画に伴う環境影響評価書によりますと、沖縄に新たに配備される垂直離着陸輸送機から出る低周波音が、一部の集落で、心理的、生理的な影響がともに環境保全の目標値を超えると予測していることが明らかになりました。

これは、沖縄県が先月28日付けで受理し、NHKがこのほど入手した普天間基地の名護市辺野古への移設計画に伴う環境影響評価書の全文から明らかになったものです。それによりますと、航空機の飛行経路は、移設先の対岸にある集落への影響を抑えるため、これまで台形を描くような経路としていたのを、アメリカ側の意見を受けて変えたため、1つの集落にやや近づいたということです。そのうえで、移設先周辺の10か所で調査したところ、ことし沖縄に配備される輸送機「MV22オスプレイ」から出る低周波音が、この集落で心理的、生理的な影響が共に防衛省が設定した環境保全の目標値を超え、不快感を感じたり、睡眠へ影響が出ると予測していました。ただ、評価書では、水準を超えても必ず影響が出るとは限らないとしています。このほか、国の天然記念物のジュゴンについて、周辺の海域で海草を食べた跡などを確認したものの、移設によって生息に影響を及ぼす可能性はほとんどないとしています。