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「3時間以内にシャアザクを塗装せよ」。“ガンプラ入社試験”の採用ポイントは?

週プレNEWS 7月15日(金)13時55分配信

 7月3日、朝日新聞社と河合塾が、今年3月に4年制大学を卒業した学生を対象にしたアンケートの調査結果を発表した。それによると、卒業生のうち5人にひとりは就職や進学などの進路が決まらないまま卒業していたことがわかった。

 厳しい就活事情が明らかになった形だが、学生の就活状況に詳しい「INOZEMI」主宰の加藤清紀氏は、「現場の感触では、今年の状況は昨年よりも悪い。6月に入っても内定が取れない高学歴の学生がゴロゴロいます」と話す。震災の影響もあり、就活生たちをとりまく状況はさらに悪化しているのだ。

 そんななか、ユニークな就職試験を実施して独自のカラーをアピールする企業が現れている。義歯関連商品の企画や販売を行なっているバイテック・グローバル・ジャパンは、制限時間内にガンダムのプラモデルを組み立て、色を塗るという採用試験を実施している。同社広報の牧洋介氏が語る。

「ガンプラ面接を行なう以前は、歯科技工士の学校にお願いして学生を紹介してもらっていたんです。面接はありましたが、実技は実施していなくて。そんな折、入社試験で焼き魚定食を食べさせる会社があると知り、そこの社長さんにお話を伺いにいったんです」

 一風変わった入社試験を打ち出した社長の話を持ち帰り、自社内でも独自の実技試験を実施できないものかと話し合った末に出てきたのがプラモデル作りだった。

「プラモデルといえば、ガンダムじゃないですか(笑)。その後、検討を重ね、最終的に試験に使用したのがシャア専用ザクです。実際に社内の人間にやらせてみたところ、片足を塗るのに30分かける者、すべて組み立ててから塗ろうとする者など、さまざまな特色が見られました」(牧氏)

 では、この“ガンプラ面接”で採用になった学生はどんな人材だったのか。

「実技の際の条件は、制限時間の3時間以内に実際のシャアザクとは違うイメージで塗装すること、必ず全員(一度の試験に3〜5名が参加)が完成させることの2点です。手際よく仕上げた学生は、『こうしたほうがいいんじゃない?』とか、率先して周囲に声をかけていました。手先の器用さに加え、協調性もうかがえますよね。また、どう見ても制限時間内に塗り終わりそうになかった学生が、突如ガンプラを汚して『闘った後です』と機転を利かせたのも印象に残っています」(牧氏)

 学生が就活で四苦八苦しているだけでなく、企業も優秀な学生の獲得に試行錯誤している。

(取材/山脇麻生)

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最終更新:7月15日(金)13時55分

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