ななふしぎと申します。初めて投稿いたします。皆さんの作品を読ませていただいて、自分も書いてみたくなりました。原作キャラのきょうだいへのTS転生ものです。オリ主は強いけど最強ではありません。ルイズとサイトには敵対しません。ダーク入ってますがギャグも入ります。オリ設定入ります。アニエスラブです。駄文ですが、よろしくお願いします。*11/06/06 タイトルを、ガンダールヴに直しました。素で間違えてた。すいません。*11/06/09再構成のため、第一話以降を削除します。加筆修正したうえで、再投稿する予定です。申し訳ありません。*11/06/21プロローグから再編成、再加執しました。以前のプロローグは削除してしまいましたが、今回作成分は、それに未来でつながる話になります。ちょっと話数がかかるとは思いますが。駄文でありますが、お付き合いいただければ幸いです。
「ごめんなさい。姉さん。」「申し訳ない。義姉上・・・・・」「いいのよ。”**ー*”。”**ー*”さん。私も女の子が欲しかったし。」「ごめんね。”***”。本当は、私が育ててあげたかったんだけど・・・。それだと、あなたも、みんなも不幸になってしまうの・・・・。」そういって、俺の髪が撫でなれる。それが、新しい俺の最初の記憶だった。ここは、何所だ。そして、俺はどうしてこうなった・・・・・。おれは、田舎村の村長?の子供らしい。上に年子の兄がいる。両親と、母の両親と同居・・・・。あと、お手伝いさん。年取った婆さんと若い女性の二人。二人は、祖母と孫娘らしい。おれは、もう少しで6歳、年子の兄はしばらくで7歳・・・・。富豪とまではいかないが、不自由のない生活をしている。今まで、赤子ゆえに状況がよくわからなかったのだが。ようやく自我とやらが芽生えて、急激な違和感に襲われたのだ。ここは、何所だ。そして、俺はどうしてこうなった・・・・・。と・・・・・。おれは、隠れ家の壕に投げ込まれた手榴弾の爆発から、民間人の家族を自分の身を挺して守った。ボティーアーマーを身に着けていても、そんなことをすれば死ぬことはわかっていた。でも、自分と国に誓いを立てて軍人になったのだ。そんな死に方も悪くはないと思った。どのみち、二、三発ライフル食らってたから長くは持ちそうになかったしな。今わの際に見た、奥さんと二人の娘さんの泣き顔は今でもぼんやりと覚えている。旦那さんも何とか涙をこらえていたな。まあ、一つだけどうでもいいことで心残りがある。奥さんと、娘さんの一人、なんでそんな髪色なんだ!!桃色!!何の冗談なんだ!!どうやら、俺は生まれ変わったらしい。それはいい。ここが、”とんでも”な世界なのは身に染みてわかっているから。だ・け・ど!!この髪はいったいなんだ!!ついでに・・・、下の方の・・・・。ああ、そっちじゃないぞ。そもそもまだ生える年じゃないし。生えてたはずが・・、まったくなくなっている。というか、えぐれているのでは・・・・・。”バシャ!!”いきなりお湯を掛けられる。「きゃあ、お姉ちゃん。やめて!!」「だーめーでーす。これから髪を洗うんだから。」「ぶー、もう。なんでこんなに、髪の毛長いの?邪魔なのに!!」そう、俺の髪は、背中まである波打ったロングヘアーなのだ。ここらでは珍しいらしい黒髪である。お姉ちゃんこと、若い方のお手伝いさんによく洗われる。思考と、言動が一致しない・・・・・、これこそが、俺が今感じている最大の違和感なのだが・・・・。「ねえ、ねえ、もっと短く切って!!わたしもいいし、お姉ちゃんも楽でしょ!!」「何言ってんですが!!こんなきれいな髪を切るなんて始祖ブリミル様が許しても私が許しません!!烈風カリン様だって、長い桃色の髪をなびかせて、戦場を駆け巡ったのですよ!!」お姉ちゃんは烈風カリンという、この国始まって以来最強の騎士にあこがれているらしい。女性と見まごう美貌と、その強さ、生ける伝説らしい。・・・・・、無理あるだろ・・・・?前世で、予備役の訓練に金髪ロンゲで参加したアホがいて(もちろん男だ。男の娘ではない。)ぶったまげた記憶があるが・・・・・。「わかったから!!このままでいいわよ!!それから、もうお風呂一人で入れるから!!」髪は良いとして(あまり良くないが)、首に下げているネックレス。「ねえ、お姉ちゃん。やっぱりこれ邪魔だよ。はずしていい?」”パン”「おっ、お姉ちゃん・・・・」俺は自分の頬を抑え、”お姉ちゃん”を見つめる。「・・・・・、二度とそのようなことは言ってはなりません。わかりましたか?」「はっ・・、はい・・・・」頬を抑え、しゅんとしてしまう。・・・・・。つまり、俺は男の娘ではなく、俺っ娘なのだ(頭の中だけだけどね)。お姉ちゃんには逆らえないんだよorzネックレスの意味は分かんないんだけど・・・・。この世界では、お風呂は贅沢品だ。それでも、小さいながらも俺の家にはお風呂がある。それで、お風呂から上がると・・・・・。「はーい、今日はこのおべべにしましょうね?」俺を、着せ替え人形にするんじゃない!!おかんと、お姉ちゃん二人ががりだ。たまに婆さんと御婆様も加わる。その服、すべてが超が付く高級品だ。女物、しかも幼女用の服に対する知識などないが、素材や仕立ての目立てぐらいはできる。不自由のない家に生まれたとはいえ、これはちょっとありえない。なんで、そんなものを俺が着られる(着せられる)というと・・・・。「そろそろ、お嬢ちゃんも6歳だね・・・・。」「ええ、またパーティになるのかしら?」そう。何かにつけて、親せきから大量の贈り物が届けられるのだ。とりわけ俺の誕生日、特に、バリ・・・・?何とか家、おかんの妹、叔母さんが嫁いだ家からの贈り物が物凄い。叔父さん叔母さんと、俺と同じ年の娘と、一回りぐらい上の姉さん達と5人の家族。特に叔母さんは優しそうで俺は大好きだ。だけど、3人の従姉妹は、俺が叔母さんに甘えてると(仕方ねえだろ。思考と言動が一致しないんだ。)、珍獣でも見るような目で見つめてくる。なんでだ?叔父さんも、威厳を保ってるふりをしているが、目じりが垂れてるんだよな。(俺には、バレバレだぜ。)どうやら、叔父さんの家は、俺の家より、ずっとでっかいらしい。一度だけ行ったことあるけど、なんだろね、あれ。お城みたいにでっかい屋敷に、ものすごい数の、お手伝いさんや、執事さん。かなり無駄じゃね?それで、従姉妹たちはかなり厳しく育てられているそうだ。まあ、俺には関係ないけどね。今日だって、村の餓鬼どもと遊びまわって、ウサギ捕まえたり、ザリガニ釣ったり、魚とったり、兵隊ごっこしてたから。そして、お姉ちゃんと、婆さんにとっつかまって、お風呂に放り込まれると・・・・・。まあ、俺の一日なんてそんなもんだ。「御嬢ちゃん、叔母様の御家から誕生日プレゼントが届いてますよ。」今までも、服とか日用品はともかく、とんでもなプレゼントをもらっているんだが・・・・。今回はさらに奇天烈だな。自立型の人形・・・・、しかもバカでっかい熊のぬいぐるみ形式だ。つまり、ガーゴイルとかいうやつらしい。もふもふである。蹴り入れると反撃してくる。これはなかなかいいな。さらに、小形の馬。ポニーだな。これで成獣らしい。しっかり調教されてるみたいだね。鞍も手綱もなしで飛び乗ってみたら、結構言うこと聞いてくれた。馬場を一周して帰ってきたら、オトンやオカン、婆さんやお姉ちゃん、御婆様は顔真っ青になってたな。兄貴は隅っこでいじけてた。おじいちゃんは大笑いしてたけどね。「さすがはわしの孫じゃな!!」とかいって。んでもって、最後に杖!!握りを含めて40サント程の短杖だな。黒檀でできているこの杖、非常にバランスがいい。杖を使って、突き、打ち、払い、さらに体術、蹴りやひじ打ち、投げをくみ合わせる。相手はもちろんぬいぐるみのぷーたんだ。「おっ、お嬢様・・・・・。杖は、そんな風に使うもんじゃないんですけど・・・・。」「ふはははは、さすがはわしの孫じゃな。魔法など2の次じゃ!!」おじいちゃんはご機嫌だが、オカンやお姉さんは不満げである。おとんは困った顔をしている。婆さんや、御婆上はにこにこ笑っているけどね。・・・・・。実は、俺の家は魔法使いの家らしい。魔法使い(メイジ)はつまり貴族として、魔法を使えない者(平民)を守り導く義務があるそうらしい。俺が見たところ、ただの村長の家にしか思えないのだけど・・・。俺としては、素手でできることをわざわざ魔法なんてめんどくさいことをしてまでする必要はないと思うのだが。結構疲れるし・・・・。でも、他の者たちはそうは思わないらしい。おじいちゃんだけは、別らしいがね。おじいちゃんは実はドットメイジなんだよ。つまり、魔法の能力は最下級のレベルってことだね。でも、知識や智謀、剣の腕、肉体能力を駆使してかずかずの手柄をたてて、今の立場にノシあがったらしい。本当は平民に生まれたらしいが、メイジの血が混ざっていた。もちろん大したもんじゃないけど、生まれ故郷の村で伝わる武術と組み合わせてかなりの戦功を上げたらしい。それで御婆様に見初められたと・・・・・。ちなみに、俺の黒髪はおじいちゃんの血らしいね。御婆様とオカンの髪は桃色だ・・・・・。どうやら、ここらでは黒髪のほうがぶっ飛んでるらしい。叔母様の家族も桃色だし。ともかく、俺の叔父さんどころか叔母さんもおじいちゃんには一目おいてるようだぞ。というか、自分のお父さんだからなw。叔母さん、優しそうだけど、本当はすごく強いらしいね。信じられないけど。そういえば、俺の家の家族、お手伝いさん達の家族を含めて、全員メイジなんだ。でも、俺は魔法を使ったお仕置きなんて受けたことなんてないから、魔法の存在意義がよくわからないんだけどね。なんか、お姉ちゃんや婆さんがお仕置きとか言って杖を振うんだけど・・・・次の瞬間驚愕と恐れの表情になるんだよね。何なんだろ。まあ、おれは、婆さんはともかく、お姉ちゃんには蹴りを入れて、杖を奪うんだけどね。なんか、そうしなければならないと、体が勝手に動くんだ。杖を持った相手には手加減してはいけないって・・・・。でも、おじいちゃんのお仕置きは結構堪えるな。あの、やけに頑丈な杖でお尻ぺんぺんはやめてほしい。まあ、そんな感じで、俺は黒檀の杖の扱いと、ポニーの乗りこなしで日々を過ごすようになったわけだ。ポニーのポーたんに乗りながら馬場を走りながら弓を打つ。まあ、流鏑馬って言うやつだ。結構な命中率だぞ。あと、杭の上にのっけた小石を全速で走りながら杖でぶった切ったりとかね。障害物飛び越えるタイミングでやるから結構難しいぞ。あと、おじいちゃんと一緒に狩りに行くことが多いんだが、獲物は結構なものだぞ。ヤマドリ、烏骨鶏、穴熊、鴫、たまに猪といった王宮にでもだせる代物のはずだぜ。でっかい豚?みたいな、足で立って歩くからかなり珍しい獲物だろうな。そいつを狩ってきたときは、家族全員に引っ叩かれて、三日間ごはん抜きのお仕置きをされたけど・・・・。なんでだろ?魔法で掛けた普通のカギなんて俺、ヘアピン二本あれば開けられるけど、おじいちゃんの作った鍵だけは開けられないんだよな。あの時はさすがに泣きが入ったね。「おっ、そろそろ、おまえの叔父さん叔母さん達が来るころだぞ。獲物は儂が運んでおくから、お前は二人と従姉妹たちをお迎えしなさい。」今日のご飯をおじいちゃんと一緒に狩ってたら、そろそろ時間らしい。「うん、おじいちゃん。いってくる。私の腕前みせてあげてくるよ。」そういって、おれは、ポーたんを街道へ向けて走らせるのだ。「旦那様。前方から、無人の仔馬がまいりますが?」「ん、なにごとだ?。」御者の言葉に答えて公爵は馬車の除き窓から前方を見やる。「あれは・・・・・、あの子に与えたポニーではないですか!!」夫人が夫の傍から件の仔馬を見やる。どうやら、遠眼の魔法を使ったようだ。「馬具を付けています!!落馬したか、襲われたか!!急ぎなさい!!マイヤール領に急ぎ連絡を!!」護衛についていた4頭のグリフォンのうち二頭が飛翔し、一頭が仔馬の近くへ、もう一頭が目的地に向かう。しかし、そこまで距離は離れていなかったので、グリフォンと馬車はほとんど間を置かずに仔馬の傍にたどり着いた。「旦那様、奥様・・・、別に暴れた様子も、荒事になった様子もないのですが・・・・・・。」家族全員と、従者全員で仔馬を見分したところ、まったく異常はない。次女に嬉しそうに鼻面を擦り付けていたが・・・・・・。「・・・・・・、途中で落馬したのかもしれませんね。あなた、その子を牽いて上げなさい。」高貴な家族を乗せた馬車は、そのまま”ぽっくり、ぽっくり”と進み始めた。グリフォンに牽かれたポニーを連れて・・・・・。「はあ~、良い天気」俺は、馬車の屋根の上で寝そべっていた。叔母さんが嫁いだ家、バリエル家だっけ?やっぱりかなり裕福なんだな。魔法なんかに頼ってる分、機械工学が完全に遅れているんだけど。金と権力とコネがあれば別だ。この馬車は中々の乗り心地だ。屋根の上なんだけどねw・・・・・春のうららかな温もりと、心地よい馬車の振動・・・・。それで俺はすっかり眠りに入ってしまった。(馬車の屋根の上でね・・・・)「お父様!!お姉さま!!いったいあの子はどこに行ったのですか!!」かなりぶち切れ気味の次女に老貴族(元は平民だが)はうろたえることもない。馬車から降りるなり、父親に詰め寄る公爵夫人。「なにを言っておるんだ。ずっと一緒にいただろ?」「なんですって!!」その瞬間・・・・杖を抜き背後から迫ってくる気配に応じ・・・・、この気配は・・・・。振り向いただけでも僥倖だ。とっさに唱える魔法を選べたのも・・・・。確かに浮遊の魔法を放ったのだが・・・・・。「御久しぶりです。叔母さん」馬車の屋根からそのままの勢いで飛び降りてきた姪娘を抱きしめ・・・・国始まって以来最強の騎士は、地面に押し倒された.「・・・・・、まっ、まあ!!私を襲えるなんてすごいわ・・・・」引きつった、にこにこ笑いを浮かべながら姪娘を抱きしめ立ち上がる叔母・・・・。(もちろん、心の中で冷や汗をかいていたのだが・・・・。)「ふふふ、お主、実戦ならば死んでいたぞ。」「うん、おじいちゃんに教えてもらったんだよ。」”ピキ”周囲の空気が固まった「ポーたんのお腹の下につかまって近づいたんだよ。兵隊さんがよそ見しているときに、馬車の下に入って隠れて、そのあと、馬車の屋根で昼寝してたの。そのあと、叔母さんに抱きつけばいいって。」「・・・・・・、さあ、お姉ちゃんたちと遊んできなさい。」「はーい、叔母さん!!」子供たちが仲良く(一部、というか殆どが引きつっていたが)去って行ったあと。「・・・・・、お父様~!!いったいあの子に何を教えたのですか?」「あっ・・・、それは・・・、だな・・・・。」烈風が甘いのは姪娘だけらしい。
「とぼけるのはやめてください!!」「むっ、ぬお・・・・・]娘から放たれた風魔法、エアハンマーを受けながら、老貴族はうめき声をあげる。「危ないじゃないか!!。コモンマジックならいいが、系統魔法を使うとは何事だ!!」老貴族は次女の魔法に耐えたのちにその両手を左右の手で握り占めた。「うっ!!」娘の手から杖が零れ落ちる。最強の騎士のはずだが・・・・・。最弱のメイジ、ドットメイジなのに、最強のメイジ殺し・・・・・・。次女は、父親にはどうも勝てないのだ。次女の夫だったら勝てるかもしれない。三割ぐらいの確率で・・・・・・・・。「義父上・・・・・・・・、なんであの娘は妻の魔法に打ち勝ったのですか?」娘の夫が問いかけてくる。「・・・・・、レピテーション・・・・、コモンマジックが、意志ある者に通用するわけ無いだろうが。エアハンマーなり、ウインドブレイクだったら、別だがな・・・・・」「私があの子にそんな魔法を放つわけ無いでしょう。それにしても、魔法に抗する術は、我が家にとって最大の秘術です。やすやす公にしたら不幸になるだけです。」平民と言ってよい貴族の家に生まれた最強の騎士の称号を持つ次女が言う。魔法を恐れない、貴族を恐れない、メイジを恐れない・・・・。それこそが、魔法に抗する術である・・・・。「平民でも魔法に抗する術があるなど、下手をすると一揆がおきますぞ。この家はもちろん、義父上の故郷や、我が領地もただではすみますまい。この国すべてが滅びますぞ。」この国で最も高貴といってよい貴族の家に生まれ、平民と言ってよい娘を見初めた壮年の貴族が続ける。そうとはいっても、貴族、メイジに飼いならされた平民では、コモンマジックでさえ抗することは不可能だが・・・・・。ドットメイジにして、最強のメイジ殺しである老貴族は、精神力でこの国最強の騎士である次女に打ち勝ったわけだ。「・・・・・、そんなことはわかっておるよ。もちろん、そのようなことは教えておらん。あの娘には普通のメイジになって、そこそこの家にでも嫁いでもらった方がいいと思っていたのだが。」老貴族は立ち上がると続ける。「わしも信じられないが・・・・・・。」村長である老メイジは、執務室の隅にあるタンスに向かいその中から、数々の毛皮を取り出した。その毛皮を見分して・・・・・「かなりの上物ですね・・・・・・。テンですかそれにしても、魔法の痕はおろか、矢傷さえまったくないのは・・・・・。」「あの娘が取ったものだよ。あの子は獲物の目を打つんだ・・・・・。」「はっ?・・、そんなばかな・・・・・。」目打ちの技・・・・・、最高の猟師でなければできないことだ。まったく傷のない毛皮を得られる技だ。公爵夫人の次女ならば可能かもしれないが・・・・・。体が弱く、動物を友とする彼女がそんなことをするわけがないが・・・。「あの娘は、生まれついての狩人だよ。系統魔法を嫌悪しておる様子があるが・・・・・。地水火風の力を読み取っておるようだな。森の中では、お前でも手も足も出まいぞ・・・・。」公爵夫人も、貴族にあるまじき奔放な生まれ育ちだったが・・。「ブレイドだけで、オーク鬼三頭を狩ってきたのにはさすがにあきれたよ・・・・。」「なんですって!!」「なんですと!!」詰め寄ってきた娘夫婦にさすがに老貴族は引きつった。「あっ、ああ。家族全員で鞭でたたいて、三日間納屋に閉じ込めたぞ。食事も水もやらなかったから、結構堪えたはずだ。」「あら、お父様。厨房の食材が結構なくなってましたよ。」今まで黙っていた、老貴族の長女が口を開く。「わしの作った鍵は、魔法でも、スカウトの技術でもそう簡単には開かないはずだぞ。」「じゃあ、穴でも掘って逃げ出してたのね?」この長女、公爵夫人の次女に何となく似ているところがある。「杖も取り上げたぞ。そもそも、ブレイド以外の魔法はほとんど学ぼうとしなかったはずだが・・・・。」「それじゃあ、あの娘、先住魔法を使えるのね!!さすがだわ!!」「お姉さま!!。二度とそのようなことは言わないでください!!」のほほんとした声で、問題発言を平気でする姉に、妹は怒気を孕んで声を荒げる。「あら、そうでしたわね。ごめんなさいね」王国最強の魔法衛視隊の隊長だろうと萎縮するであろう、公爵夫人の怒声にも姉はほとんど動じていない。「ま、まあ落ち着け。狩りの腕が優れているのは悪い事ではあるまい。あとは、ふつうにメイジとして育ってくれれば良いのではないか。」自分の姉は、本当に自分の次女に似ている・・・・・。嘆息しながら公爵夫人は続ける。「わかりました。この後、私があの娘の魔法を指導します。」「あっ叔母さん!!」公爵夫人は物凄い勢いで飛びついてきた、姪娘を抱きしめた。さすがに、今回は押し倒されることはなかったが。「あらあら、お転婆ですね。お姉ちゃんたちとしっかり遊びましたか?」「うん、カト姉ちゃんにはポーたんすごくなついてたよ。ルイズちゃんもすごいね。ポーたんにふつうに乗れてたよ。」「あら、カトレアもルイズもすごいわね。エレオノールはどうでした?」ポーたんこと、ポニーの“マレンゴ”・・・・・。並外れた名馬である。この娘もルイズも、次女のカトレアも、体が普通だったら、マンティコア、グリフォンといった幻獣でも乗りこなせるかもしれない。「エレ姉さん。なんか変なんだよね。私がポーたんに乗って弓をうったり、小石切ったりするとゴーレムみたいな顔になるの。」「・・・・・、エレ姉さんは気難しいのよ。あんまり気にしちゃだめよ」「うーん、わかったよ。叔母さん」一瞬、姪娘の言葉に硬直した公爵夫人だが・・・・・。「さあ、そろそろご飯の時間ですよ。あなたが取ってきた山や川の幸をごちそうしてくださいな」「うん、叔母さん!!」