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<中学校歴史>教科書採択"夏の陣"…民団神奈川で決起大会
2011-06-08
適正な基準での採択を訴えてシュプレヒコールをあげる

「つくる会」系阻止へ

 【神奈川】今夏に予定されている来年度から全国の公立学校で使用の中学校教科書採択を前に民団神奈川本部(李富鉄団長)は4日、横浜市の神奈川韓国会館で決起集会を開き、日本の植民地支配や侵略戦争を正当化・美化していると批判されている「つくる会」系歴史教科書が公教育の場に登場することを阻止していくことを確認した。横浜市ではすでに2010年度から全国の公立中学で唯一「つくる会」系の自由社版歴史教科書を採用している。

 横浜市は2009年の採択時、自由社版を採択すると同時に、18に分割されていた市内採択地区を1地区に変更した。もし、市教育委員会が8月に「つくる会」系教科書を採用すると決めれば、来年度からは市内すべての公立中学校に行きわたり、約10万人の生徒が使用することになる。全国シェアは一気に2%に跳ね上がる計算だ。

 「こんなおかしなことがどうして起きたのか」。もともと2009年の採択時、採択審議会の自由社版への評価は相対的に低かった。にもかかわらず8地区で自由社版が採択されたのは、無記名投票によるところが大きい。決起集会で講演した横浜教科書連絡会事務局の佐藤満喜子さんは「従来は挙手採決だった。非公開ならば記録が残るのに無記名投票だと永久に闇に葬られる。教科書採択の密室化が進んでいるのは許せない」と憤る。

 決起集会では今後の運動として教科書展示会に自ら足を運び、備え付けのアンケート用紙を通じて「つくる会」系教科書への批判の声をあげていくことを決めた。民団神奈川本部でも6月30日まで県内各自治体教育委員会に対して「つくる会」系歴史教科書の不採択を働きかけていく方針だ。

 参加者を代表して民団横浜支部の徐相栄議長、同川崎支部の尹済栄副団長、青年会神奈川本部の金亨会長が、それぞれ「つくる会」系歴史教科書の阻止に向けて闘うと決意表明した。

■□
次世代のために運動
鄭夢周事務総長が講演

 民団中央本部の鄭夢周事務総長は、決起集会で「つくる会」系中学歴史教科書のなにが問題なのかと題して次のように講演した。

    ◇

 私たちは韓国侵略と植民地支配の結果、渡日せざるを得なかった在日1世とその子孫であり、当時の誤った歴史教育により精神的な屈辱を受けつつ生きてきた生き証人だ。私たちはその払拭のために、世代を超えて今日まであらゆる努力を傾けてきた。

 私たちの次の世代がこの問題の教科書で学ぶことは共生の理念に反し、私たちの存在そのものを自己否定することになりかねない。多感な中学生時代に誤った歴史認識を刷り込まれたとき、私たちはもちろん、祖父母、父母の世代が味わったと同じような苦しみを担うことになる。

 私たちは日本社会がさらによくなってほしい、アジアの国の中でどこよりも模範的な国になってほしいから、あえて「つくる会」系教科書に異議を申し上げた。私たちの子どもたちが「日本で生まれてよかった」といえるようにしたいので、断固として運動を進めていく。

 今年の中学歴史教科書採択で各地の教育委員会がどのような教科書を採択するのか。その結果次第で日本社会の未来を占うことになる。すでに「つくる会」系教科書を採択した自治体に対しては撤回を求めていく。厳しい闘いになるだろうが、最後まで頑張ろう。

(2011.6.8 民団新聞)
 

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