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成田空港:用地内の団結小屋の撤去仮執行宣言…東京高裁

 成田国際空港用地内に建てられた反対派の「天神峰現地闘争本部(団結小屋)」を巡り、同空港会社(NAA)が地元住民らでつくる「三里塚芝山連合空港反対同盟」に建物撤去などを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(井上繁規裁判長)は20日、NAA側勝訴の1審・千葉地裁判決(10年2月)を支持し、同盟側の控訴を棄却した。そのうえで、NAA側が求めていた仮執行宣言も付けた。

 団結小屋の存在はB滑走路(2500メートル)の誘導路が「へ」の字に湾曲する一因となっており、NAA側は判決確定前でも建物を強制撤去できる仮執行宣言を求めてきた。1審判決は認めなかったが、井上裁判長は「空港建設事業が妨げられている」と判断した。【和田武士】

 ◇高裁内で抗議行動、活動家ら50人逮捕

 この判決に抗議するため高裁の退去命令に従わず居座ったとして、警視庁公安部は20日、同盟事務局長の北原鉱治容疑者(89)や大阪府泉佐野市議の国賀祥司容疑者(59)、中核派活動家など男女50人を不退去容疑で現行犯逮捕した。逮捕容疑は午後2時半ごろから「裁判長に会わせろ」などとシュプレヒコールをあげ裁判所廊下を占拠したとしている。高裁が同4時半ごろ110番した。

毎日新聞 2011年5月21日 0時17分

 

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