事件【東日本大震災】「もう限界。家に帰して…」捜索現場襲う惨事ストレス+(1/3ページ)(2011.5.5 15:56

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【東日本大震災】
「もう限界。家に帰して…」捜索現場襲う惨事ストレス

2011.5.5 15:56 (1/3ページ)
泥にまみれて行方不明者の捜索を続ける自衛隊員。凄惨な現場での活動で惨事ストレスを受けている恐れもあるという=4月28日、福島県南相馬市鹿島区

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泥にまみれて行方不明者の捜索を続ける自衛隊員。凄惨な現場での活動で惨事ストレスを受けている恐れもあるという=4月28日、福島県南相馬市鹿島区

 東日本大震災で被災地に派遣され、遺体の捜索・収容作業に当たっている自衛隊員や海上保安官、警察官の「心のケア」が課題となり始めている。これまでに1万人近い遺体を収容するなど奮闘してきたが、一方で凄惨(せいさん)な現場で受けた精神的ショック(惨事ストレス)から心的外傷後ストレス障害(PTSD)のような症状を訴えたり、奇行に走るケースも出ており、各省庁では惨事ストレス・ケアに乗り出した。(SANKEI EXPRESS

 「もう限界です。家に帰していただけませんか」

 西日本の部隊に所属する陸上自衛隊の30代の男性自衛官は、部下の切実な訴えに接するたび、心に重圧がのしかかる。

 震災直後に被災地入りし、数十人の部下と続けたテント暮らしはまもなく2カ月を迎える。主な任務は沿岸部での遺体の捜索活動。これまでに数十人の遺体を収容、自治体などに引き渡した。

 住宅のがれきの下では、全身に傷を負った親子とみられる若い女性と5~6歳ぐらいの女の子の遺体を発見した。「もしこれが自分の妻と子供だったら…」。思わずつぶやいた同僚は、夜になるとテントの中でうなされていた。

 春を迎えて日中の気温が上昇し、日を追うごとに発見される遺体の損傷は進んでいる。交代もままならず、「精神的にまいってしまい、前線を離れる隊員が多くなった」。

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