小説ポケモン図鑑

150:ミュウツー



ミュウツーの誕生  投稿者:ソノリン   


ミュウツーの誕生
此処は、とある研究所。・・・というより、悪の施設のようなものだった。そこでは、ある研究が密かに行われていた・・・。
研究所には科学者やロケット団員が何人か集まっており、ある研究をしているようだった。
「もうすぐ誕生するぞ。このミュウツーをパワーアップさせ、世界を支配するのだ・・・」と、ロケット団員の一人がニヤリと笑った。
そして、科学者に言う。「おい早く、ミュウツーを誕生させろ。それとも、命がどうなってもいいのか!?」と言うと、ナイフを取り出して、科学者の首に当てた。
どうやら、この科学者は良い人のようだったが、無理矢理ロケット団に連れて来られて、研究の手伝いをさせられているようだった。
「ひっ・・・ど、どうか命だけはお助け下さい。今、やりますから・・・」科学者は、自分が殺されるのだけは怖かったのだろう。真っ青になって言った。
「よかろう。早く、するんだぞ。」ロケット団員達はニヤリと笑った・・・。
広い研究所内にはとても大きなガラス製の容器があり、中には液体が入っていて、その中には遺伝子ポケモンのミュウツーが眠っていた・・・。
どうやら、ロケット団達は、ミュウツーの研究をしていて、更にパワーアップさせ蘇らせようとしているらしい。世界征服の為に悪用しようとしているのだろう・・・。
科学者は、震える手で急いで作業に取り掛かる。自分が殺されてはどうしようもないからだ。
「おい、遅いぞ。まだできんのか・・・」ロケット団員が聞くと、「は、はいっ。この薬品を入れれば、もう・・・」その時だった。
「チュドーン!!!」と物凄い音がして、研究所は煙に包まれて何も見えなくなった。「ゲホッ・・・な、なんだ!?邪魔者が入ったのか!?」
皆が見ると、広い研究所の壁には穴が開いていて、眩しい光が・・・「まっ、眩しいっ、前が見えん・・・」「あっ、あれは・・・!!!」
光がおさまって前を見ると、なんとそこには、伝説のポケモン「ミュウ」が浮かんでいたのだった!!!
「な、なんだあれは・・・何故此処に・・・伝説のポケモン・ミュウじゃないか!!!」「いい所を邪魔しやがって・・・どうせならこいつも捕獲しろ!!!」
とロケット団員が叫ぶと、ミュウを捕獲しようと、大きな網を取り出した。「ユルサン・・・デンセツノポケモン・ミュウツーヲケガスヤツラハユルサン・・・!!!」
ミュウがそう呟くと、目からカッ!!!と光を放った。その時だった・・・「チュド〜〜〜ン!!!」物凄い音がして、研究所は爆発したのだった・・・。
・・・あれからどのくらい時間が経っただろうか・・・あんなに大きかった研究所も跡方もなくなっていて、粉々になっていた・・・そこには瓦礫の山があるだけだった。
そこに横たわっていたロケット団員達がハッと気付いて起き上がると、「さ、さっきのは夢じゃなかったのか・・・ミュウツーは何処だ!?」と探したが、
そこにいた筈のミュウツーやミュウはいなくなっていて、何処にもいなかった。「嘘だろ・・・!?ミュウもミュウツーもいなくなってるじゃないか・・・何処に消えたんだ!?」と目を疑った。
すると・・・「ピーポーピーポー」とサイレンの音がして、パトカーが辿り着いた。その中から出て来たのは、ジュンサーさんや警察官だった。
「見つけたわ!町の科学者を誘拐してミュウツーの研究をしていたのは貴方達だったのね!・・・逮捕します」とジュンサーさんが言うと、警察官がロケット団員達を取り押さえてパトカーの中に入れた。
「それから、科学者さんにも事情聴取の為、一緒に来てもらいます。」とジュンサーさんが言うと、科学者も一緒にパトカーの中に入れた。
「やっ、やめろっ・・・俺達は何もしていないっ・・・誤解だっ・・・!!!」ロケット団達は必死になって叫ぶが、聞き入れてもらえなかった。「ブロロロ・・・」とパトカーは走り去って行った・・・。
その光景を遠くから見つめていたミュウ&ミュウツーがいた・・・。ミュウはクスッと笑ったのだった・・・。
「因果応報」という言葉の通り、悪い事をしたら必ず返って来るという事。悪は最後はこうなる運命なのであった・・・。


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初投稿になります。よろしくお願いします。