イラク キリスト教徒の避難急増
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イラク キリスト教徒の避難急増

12月18日 4時58分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

イラクで少数派のキリスト教徒を狙ったテロが相次いでいることを受けて、首都バグダッドなどから治安が比較的安定している北部や国外に避難するキリスト教徒が急増していることが明らかになり、UNHCR=国連難民高等弁務官事務所は、地元政府や各国政府に対し、避難した人々を保護するよう訴えました。

イラクはイスラム教徒が国民のほとんどを占めますが、ことし10月末に国際テロ組織アルカイダ系の武装グループがバグダッド市内のキリスト教の教会を襲撃して52人が死亡するなど、このところ少数派のキリスト教徒を狙ったテロが各地で相次いでいます。UNHCRによりますと、こうした事態を受けて、このひと月余りの間に、キリスト教徒、およそ1000世帯が、バグダッドなどから治安が比較的安定している北部のクルド人自治区に避難したということです。また、隣接するヨルダンやシリアなど国外に避難する人も増えており、こうした傾向が今後も続くことが懸念されるとしています。しかし、ヨーロッパの国々では、イラク戦争が始まったあとに避難してきた人々を最近になって強制送還する動きもみられるということで、UNHCRは各国に対し、保護するよう訴えました。