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次週の内容 過去の放送 ナレーター渡辺いっけい
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次週放送内容 #322「おそと保育」7月7日OA
「おそと保育」

 外でのびのび、自然の中で子どもを育てる。みんなで見守って育てる。

 午前9時30分、世田谷区の多摩川河川敷に、自主保育グループ『野毛 風の子』の親子が集まってくる。自主保育とは、幼稚園や保育園を利用せず、就学前の子どもを持つ地域の母親同士、交代で子どもを預かり、見守り、育てること。そんな自主保育『野毛風の子』は1990年に誕生した。預け合いは週4日。対象は、4歳〜6歳の子ども。3歳以下の児童は親も一緒に参加をする。「風の子」は現在、地域の親子8組が参加・運営している。参加する母親からは「幼稚園以外の選択肢としてあったらいいかな。預けている時間があると、ちょっとゆっくり過ごす事もできたりとかね。」との声が。2児の母親で『風の子』7年目の合田さんは、「ここに来れば気持ちも開放されるし、子どもは楽しそうだし、自分もお母さん達同士で悩みを相談したり。仲間がいて、子どもと幸せな時間を一緒に過ごせる場所だと思っています。」と語る。

 月に一度、地区会館などで母親達が集まり会議を開く。互いの考えを理解し共有するためだ。「みんなの話を聞いて、改めて自分の中に言葉になっていなかった思いっていうのがすごく整理されていく。」「『私はこうだけど、どう思う?』っていうのを聞いてもらえたり、言えたりする関係って、やっぱりいいですよね。」と、母親同士、信頼関係を深めていく。

 そんな母親たちが遠くから見守る先には、自然の中で自由に遊ぶ子どもたちの姿。土や水、木、草、虫など、自然は全て遊び道具となる。水着に着替えて水遊び。裸足になって芝の上を駆け回る。木登りに魚捕り。クワの実を見つけた子どもは、食べ頃の熟した実を食べ、「ぶどう味!おいしい」と喜ぶ。「てんとう虫!てんとう虫!」と生き物の発見にも子ども達は大喜び。子ども同士ケンカすることも時にはあるが、「けがになりそうになかったら、放ったらかしているんです。様子を見てどんな風になるかなって。」とケンカをする子どもの様子を見つめる合田さん。ケンカをしても自分達で解決して、子ども達は直ぐにまた仲良く遊びだす。「こういう些細な日常のことがどれだけ幸せか、幸せなことって身近にあるっていう風に感じてほしいんです。」とは、母親全員の思いだ。

 みんなで支えて、みんなで育って。

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