哨戒艦沈没:国民の7割以上「北が天安を攻撃」

20・40代は60%台

行政安全部が2000人を対象に世論調査

 韓国国民の70%以上は北朝鮮が哨戒艦「天安」を攻撃したと見ているが、20代と40代の場合、北朝鮮による攻撃と見る人の割合は60%台と、ほかの世代に比べ相対的に低いことが分かった。

 行政安全部が23日に発表したところによると、同部が6・25戦争(朝鮮戦争)開戦60周年を前に、19歳以上の成人男女と中高生それぞれ1000人ずつを対象に、「国民安保意識世論調査」を実施した結果、成人の75.4%と青少年の75.1%が、「北朝鮮が『天安』を攻撃した」と回答したという。

 今回の調査では、大学生と新社会人が多い20代で特に、「天安」を攻撃した国は北朝鮮だという事実に疑念を持っていることが分かった。「あなたは『天安』を攻撃したのはどの国だと思いますか」という質問に、20代は64%だけが北朝鮮を選択した。20代の5.6%は米国と答え、日本(3.3%)、中国(1.9%)という回答もあった。分からない・無回答の割合は25.2%だった。「天安」を攻撃した国を北朝鮮とした割合は、年代別に30代が75.1%、40代が69.7%、50代以上が85.3%だった。北朝鮮と答えた20代の回答率64%は、13-18歳の中高生の回答率(75.1%)よりも低い。

 「北朝鮮が『天安』攻撃と同様の武力挑発を再び行う可能性はどれくらいだと思いますか」という質問については、青少年は16.6%が「とても高い」と答えた一方、50代以上は32.3%が「とても高い」と回答、回答者の割合に2倍の差がついた。しかし、全体的には成人の73.5%と青少年の73.4%が、「とても高い」「高い方だ」と回答した。

 「天安」事件をきっかけに、北朝鮮を「警戒・敵対の対象」と答えた成人の割合は、昨年に比べ増加した。今回の世論調査では、成人の60.9%が北朝鮮を敵対対象だと指摘したが、これは昨年の同調査での38.9%より22.0ポイント増加した数値だ。

 一方、成人の36.3%と青少年の58.7%は、6・25戦争開戦の年を知らず、問題が深刻なことが分かった。北朝鮮が6・25戦争を引き起こしたという事実を知らない回答者も、成人20.4%、青少年36.3%に達した。

 調査を実施したリサーチ&リサーチの関係者は、「20代は大学生などが多く、『天安』関連の政府発表をそのまま信用せず、情報を自ら再検証しようという傾向が強い。こうした理由から、『天安』を攻撃した国は北朝鮮だと回答した割合が低く、回答留保率も高かった」と指摘した。

金成謨(キム・ソンモ)記者

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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