国連 イラク難民支援呼びかけ
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国連 イラク難民支援呼びかけ

6月21日 8時40分

イラクでは今もテロにおびえ家を追われたままの国内避難民が150万人いるとして、国連は「世界難民の日」にあたる20日、国際社会に支援を呼びかけました。

イラクでは、2003年のイラク戦争とそれに続く宗派間の対立によって、周辺国に逃れたり国内のほかの地域に移り住んだりする難民があとを絶たず、大きな問題となっています。UNHCR=国連難民高等弁務官事務所は、「世界難民の日」にあたる20日、声明を発表し、イラク戦争から7年がたった今も、テロにおびえ家を追われたまま国内で避難生活を余儀なくされている国内避難民がおよそ150万人いると指摘しました。そのうえで、このうち50万人が難民キャンプできわめて貧しい暮らしを強いられていると懸念を表明しました。UNHCRのイラク事務所は「国際社会の関心がアフガニスタンなどほかの紛争地に移っており、支援国からの寄付も十分に集まらなくなっている」と現状に危機感を示し、国際社会の支援を求めています。また、グテーレス国連難民高等弁務官も20日、イラクの隣国、シリアで記者会見し、「イラクの治安がしっかりと確保され、難民の帰還が進むことを強く望んでいる」と述べ、イラク政府の対応を促すとともに国際社会にも支援を強く呼びかけました。