福島氏の罷免決定 社民、政権離脱検討

首相の進退論浮上も

2010年5月28日 20時28分この記事をつぶやくこのエントリーを含むはてなブックマークLivedoorクリップに投稿deliciousに投稿Yahoo!ブックマークに登録

 鳩山由紀夫首相は28日夜、米軍普天間飛行場移設問題をめぐり社民党党首の福島瑞穂消費者行政担当相を罷免した。官邸で開いた臨時閣議で決定した。名護市辺野古に移設するとした日米共同声明を受け、首相は基本政策閣僚委員会で政府方針の閣議決定案への署名を求めたが、福島氏が拒否した。社民党は連立政権離脱の方向で検討に入った。

 首相としては、政府方針に反対する福島氏を閣内に抱えていては今後の対米交渉や地元との協議に支障をきたし、閣内不一致の批判は免れないと判断した。

 だが「県外移設」を公言しながら実現できなかった上、閣僚を罷免する事態となり、首相の責任が問われるのは必至。社民党との連立が解消されれば、夏の参院選への影響は大きく、進退問題に発展する可能性もある。

 鳩山内閣での閣僚辞任は今年1月の藤井裕久財務相(当時)に続き2人目。罷免は2005年8月、小泉内閣で郵政解散・総選挙に反対した島村宜伸農相(同)以来。

 首相は社民党に配慮し、署名が不要な「首相発言」として政府方針を示す案も模索したが、日米共同声明の実行のためには、内閣の意思を明確にする必要があるとして署名を求めた。

 社民党は27日の常任幹事会で、福島氏の意向を踏まえ、「辺野古」を盛り込んだ共同声明を前提にした政府方針に署名しないと決めていた。

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