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中核派活動家3人、逆転有罪 ロケット弾事件差し戻し審

2010年6月3日0時38分

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 迎賓館や米軍横田基地に1986年、ロケット弾が撃ち込まれた事件で爆発物取締罰則違反の罪に問われ、当初の一審で無罪とされた中核派活動家3人の破棄差し戻し後の一審判決が2日、東京地裁であった。林正彦裁判長は、須賀武敏被告(65)を懲役11年(求刑懲役15年)、十亀弘史(そがめ・ひろふみ)(66)、板垣宏(66)の両被告をいずれも同8年(同13年)とする逆転有罪判決を言い渡した。3人は即日控訴した。

 87年11月の起訴から22年余が経過。林裁判長は「適正な防御権の行使の範囲を明らかに超えた、被告側の不当な訴訟活動が審理を長期化させた」と述べた。

 判決によると、3人は86年4月に東京都福生市の米軍横田基地に、同年5月には港区の迎賓館に向けて、それぞれロケット弾を発射し、爆発させた。林裁判長は、アジトから押収されたメモ類の筆跡から、3人がロケット弾の開発・製造にあたったと判断。実行犯との共謀があったと結論付けた。

 この事件では被告らと犯行のつながりを直接示す証拠がなく、04年3月の東京地裁判決は「メモ類には事件に関する直接の記載はなく、実行犯との共謀の証明もない」として全員を無罪とした。しかし、06年5月の二審・東京高裁判決は「製造に関与し、実行犯との共謀が推認できる」と無罪を破棄、審理を地裁に差し戻した。07年10月の最高裁第一小法廷も被告側の上告を棄却。地裁に審理が差し戻されていた。

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