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“雑草軍団”東洋大、強さの秘密とは?

閉会式で記念撮影に臨む東洋大の(前列左から)宇野博之、大津翔吾、渡辺公志、酒井俊幸監督、世古浩基、柏原竜二(後列同)市川孝徳、田中貴章、千葉優、工藤正也、高見諒
閉会式で記念撮影に臨む東洋大の(前列左から)宇野博之、大津翔吾、渡辺公志、酒井俊幸監督、世古浩基、柏原竜二(後列同)市川孝徳、田中貴章、千葉優、工藤正也、高見諒
Photo By スポニチ

 【箱根駅伝】昨年勝つまでは、60回以上出場しているチームで唯一優勝のない学校だった。それがあっさりと連覇を飾れたのは、勝利を目指す態勢の結実があった。

 02年にシドニー五輪男子マラソン代表の川嶋伸次氏が監督に就任後、大学の川越キャンパス内に全天候型のトラックやナイター設備が完成。練習場所を探し歩く必要がなくなり、朝練などが自分たちのペースで行えるようになった。また、箱根の山を走る選手が新潟・旧山古志村で1週間の夏合宿を張るのも恒例行事となった。アップダウンのある9キロのコースを1日5本。この特別合宿が“新・山の神”柏原の驚異の脚力を生み出した。そうした土台の上に酒井監督の指導が上積みされた。

 昨年と同様に高校時代に主要大会に出場したメンバーはほとんどおらず、柏原も例外ではない。スカウトを手掛ける佐藤コーチは「記録にとらわれずにいい選手がいると聞けば足を運ぶ。誰も声を掛けないような選手じゃないとうちに来てくれないしね」と笑った。箱根の優勝効果で声を掛けた高校生の入学率も上がっているというが、佐藤コーチは「うちのパターンは変えたくないね」と語る。雑草軍団をしっかりとした環境で育てる。そうすればエリートランナーにも負けないことを連覇で証明した。

 <食事も管理徹底>選手の健康管理のため、酒井監督が新たに始めた決まり事がある。自分の食べたものを毎日写真に撮って監督に報告する「食日記」だ。それを監督が栄養士に見せて助言を受け、個々に応じてアドバイス。食生活を改善させ、各自の血液データや骨密度まで調べて体調管理に生かした。アンカーを務めた高見は「優勝できたのは秋になってもケガをした人がいなかったのが大きい」と成果を話していた。

 ▼東洋大 1887年(明20)に哲学者の井上円了によって創設された哲学の専修学校「哲学館」を前身とする総合大学。文学、経済、経営、法学、社会学、ライフデザイン、工学、国際地域、生命科学などの各学部があり、09年度の学生数は2万7678人。本部は東京都文京区白山、竹村牧男学長。陸上部は埼玉県の川越キャンパス内にグラウンドを持ち、合宿所も併設されている。野球、アイスホッケー、相撲なども強豪。 総合結果

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