裁判員制度

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裁判員裁判:強姦致傷罪の少年に懲役5~10年判決

 強姦(ごうかん)致傷などの罪に問われた少年(19)に対する裁判員裁判で、名古屋地裁の伊藤納裁判長は4日、「女性の性に対する誇りを侵害する重大犯罪」として、求刑通り少年法で定める有期刑の上限の懲役5~10年を言い渡した。被告が少年の裁判員裁判の判決言い渡しは全国初。判決後、弁護側は控訴しない方針を明らかにした。判決によると、少年は07年9月~09年3月、名古屋市内で当時17~26歳の女性4人を脅し、性的暴行をしてけがをさせるなどした。

 少年法は、判決時に被告が未成年の場合、刑期に幅を持たせる「不定期刑」を適用する。検察側は公判で被害者の処罰感情を指摘し、不定期刑の上限を求めていた。弁護側は少年の更生可能性を強調して減軽を求めていた。

 今回の裁判では、更生を主眼とする少年法の理念を裁判員がどうとらえるか注目された。判決後の記者会見で女性裁判員の一人は「19歳に少年法を適用していいのか。大人扱いでいいんじゃないかという疑問があった」と述べた。

 一方、3人の息子を持つという看護助手の50代の女性は「(被告を)絶対許さないと思っていたが、(被告人質問で)話す機会があって、この子は必ず更生できると思った」と話した。【式守克史】

毎日新聞 2009年12月4日 22時10分

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