W杯決勝でも使用可! 梅田北ヤードに8万人スタジアム構想
10年後めど 資金面で課題も
サッカーのワールドカップ(W杯)決勝戦会場としても使用可能な8万人規模の新スタジアムを、JR大阪駅北側の梅田北ヤードに、10年後をめどに建設する構想が浮上していることが、わかった。日本開催が決まった2019年のラグビーW杯、日本が招致に乗り出している18、22年のいずれかのサッカーW杯会場としての使用を目指しているが、資金面などの課題もある。
関係者によると、地元自治体と競技団体が検討を進めており、まとまれば、国立の競技場として国に誘致を働きかける。建設費は数百億円と見込まれ、サッカー、ラグビーなど球技専用となる。当初は仮設スタンドも含め8万人を収容可能とし、W杯終了後は、改修して4万人前後のスタジアムとする予定という。
東京が立候補していた16年夏季五輪の招致に失敗。東京・晴海地区に計画していた10万人規模の新スタジアム構想が白紙となった状況も背景にあると見られる。ただ、地元自治体が事業費を負担することは難しいと見られ、国や競技団体の意向が実現へのカギとなる。
梅田北ヤード開発は、旧国鉄の未処分地・梅田貨物駅の跡地を活用する官民一体のプロジェクト。12年までに、先行開発区域の東側7ヘクタールに先端産業の研究拠点や商業施設、マンションなどが整備される予定。スタジアムは、西側に残った17ヘクタールの敷地に建設する構想が持ち上がっている。また、オフィス棟を併設し、テナント収入を維持管理費に充てる案もある。
18、22年のサッカーW杯開催地は来年12月に両大会が一括決定される。
(2009年12月7日 読売新聞)