尼崎市内にある「県立尼崎」と「県立塚口」両病院の統合問題で、県の外部委員会が今年10月、新たな場所に両病院を統合し新病院を建設することが望ましいとする報告書を発表したことについて、県は4日、一般市民向けの初めての説明会を尼崎市食満2の園田公民館で開いた。市民ら約60人が参加し「塚口病院がなくなっては困る」などの意見が出された。【大沢瑞季】
県は昨年10月、県立塚口病院の老朽化や医師不足から、両病院を統合することを決め、その方法を探る外部委員会を設置した。報告書の案では、新病院を建設する土地や、整備費約220億円をどう確保するのかなど課題はあるが、統合のメリットを生かして、救急医療、周産期医療、小児医療を充実させることができるとしている。
県職員の説明後、市民から「新病院になれば、不足している医師も増えるのか」「家を購入するときに、病院があるから引っ越してきたのに」などの意見が出た。今後、県は市民の意見を踏まえたうえで計画を正式決定するという。
説明会は5日(大庄地区会館15時半)▽11日(小田公民館18時半)▽12日(中央地区会館10時、武庫地区会館13時、立花公民館15時半)--の各所でも実施される。
また5日午後1時からは、市民団体「市民オンブズ尼崎」主催の説明会が同市東難波町4の市立労働福祉会館である。問い合わせは同オンブズ(06・6419・2055)へ。
〔阪神版〕
毎日新聞 2009年12月5日 地方版