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米兵の子4人を殺人未遂容疑で逮捕 バイク女性転倒事件

2009年12月5日11時57分

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 東京都武蔵村山市で8月、道路に張られたロープでバイクの会社員の女性(23)が転倒し重傷を負った事件で、警視庁は5日、在日米軍横田基地所属の米兵の子の少年少女4人を殺人未遂の疑いで逮捕した。捜査関係者によると、同庁の引き渡し要請に対し米軍側は当初難色を示したものの、最終的に応じたという。

 組織犯罪対策2課と東大和署によると、逮捕されたのはいずれも高校生で基地外に住む17歳の姉と15歳の弟、基地内に住む高校生の15歳の少年と18歳の無職の少年。逮捕容疑は、同市伊奈平1丁目の市道を横断するようにロープを張り、8月13日午後11時半ごろ、通りかかった同市内の女性のバイクの前部にロープを引っかけて転倒させ、頭蓋骨(ずがいこつ)が折れる重傷を負わせたもの。

 調べに姉弟は「ロープを張ったのはほかの2人だ。けがを負わせるつもりでやったのではない」と話し、18歳の少年は「ロープは4人で相談して張った。殺人未遂に問われるとは思わなかった」と話しているという。

 2人が基地内に住んでいるため、同課は日米地位協定に基づき米軍側に身柄の引き渡しを求めていた。同課は11月24日に殺人未遂容疑で4人の逮捕状を取ったが、米軍側が引き渡しに応じない状態が続き、今月1日に有効期限が切れたため逮捕状を更新していた。

 捜査関係者によると、第1発見者が車で現場を通りかかった際、女性が倒れているそばに外国人の少年少女4人がおり、警察官が4人から事情を聴いたが、偽名を名乗るなど不審な点があった。近くの防犯カメラに事件直前、4人が映っていたという。

 現場付近は倉庫が立ち並び、街路灯は道路の片側にしかなく、夜間は見通しが悪い。同課は、ロープが見えにくいため、バイクや自転車が気づかずに引っかかって転倒すれば死亡するおそれがあることを判断できたはずだとして殺人未遂容疑を適用した。

 在日米軍司令部は「この件について検討した結果、引き渡すのが適当だと判断した」との談話を出した。

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