文部科学省が発表した児童・生徒の暴力行為の発生件数(08年度)で、奈良県は1000人当たりの発生件数が全国ワースト2位だった。関西は比較的多いようだが、そんなに多いかと驚いた。
しかし、都道府県によってあまりに差が大きい。例えば器物損壊。神奈川県で3554件もある一方、福島県は11件。対教師暴力は大阪府で1197件だが、秋田県は7件しかない。県教委によると、報告基準が都道府県ごとに違うことも原因らしい。
「多いのは事実だが、奈良の子供たちが極端に暴れていると思わないで」とその担当者は話す。数字だけでは分からない現実もある。「現場を取材する」という大切さを改めて感じた。(花澤)
毎日新聞 2009年12月4日 地方版