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もっと選手に資金を費やし“ビッグクラブ”になるべき!?
王者・鹿島は44.26%(18億5千万円)と、50%には到達していないが、ほぼ適正の数字と言えよう。川崎52.50%(17億4千万円)とガンバ大阪52.38%(23億円)はまさに適正範囲に入っている。
これに対して、浦和は33.93%(24億円)にすぎない(横浜は31.52%・12億9千万円ともっと低いが、このチームについてはまた別の機会に考察することにしよう。また、本当は2009年度の現在までの収益をもとに語ることができればいいが、傾向は大きく変わらないと考えて、2008年度の数字を使うことにする)。
浦和の営業収入70億9100万円は、Jリーグの中でダントツの数字だ。ヨーロッパに行っても恥ずかしくない額である。だが、その“ビッグクラブ”のポテンシャルを生かしきっていないのだ。浦和といえば選手の移籍金や年俸に惜しみなく資金を投じているイメージがあるが、まだまだ足りないということだ。それでは真のビッグクラブにはなれない。
浦和はG大阪、鹿島らと共にJリーグを牽引すべし!
地域貢献のために事業費を注ぎ込むことは決して悪いことではないが、何事にもバランス感覚が必要だ。サッカークラブにとって、顧客への最大のサービスは勝利だ。レッズランドといった地域貢献の事業も大切だが、まず優先すべきはクラブの強化のはずだ。
経営規模を考えれば、浦和レッズはガンバ大阪や鹿島アントラーズとともにJリーグを牽引する存在になるべきだろう。2年連続で無冠に終わった今こそ、経営構造を見直すチャンスではないだろうか。
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筆者プロフィール
木崎伸也
1975年1月3日、東京都出身。2002年W杯後にオランダへ移住し、03年からドイツ在住。現地のフットボール熱をNumberほか雑誌・新聞で伝えてきた。09年2月1日に日本に本帰国。著書に「2010年南アフリカW杯が危ない!」(角川SSC新書)、共著に「敗因と」(光文社)がある。
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