元オリックスの清原和博氏(42)が背中に痛みを訴え、11月25日から緊急入院していることがわかった。今月11日からテレビ東京系で放送する「柔道グランドスラム東京2009」のスペシャルコメンテーターを急きょ降板したことが30日に発表されたのだ。重病説も流れる中、近い将来、監督としての現場復帰が期待される清原氏にいったい何が起こったのか。その時、“盟友”桑田真澄氏(41)は…。
【背中に激痛】
「清原氏の所属事務所から健康上の理由による出演辞退の申し入れがあったため」。テレビ東京は当初、マスコミ各社向けに送信したファクスで「柔道グランドスラム−」降板の理由をそう説明していた。
清原氏は11月21日にも出場予定だった「プロ野球OBオールスター アスリートカップ」を欠場していた。そこで、清原氏をはじめテニスのクルム伊達公子、格闘技の山本“KID”徳郁、日本ハム・中田翔内野手、同・藤井秀悟投手らのマネジメントに携わっている「JSM」に問い合わせると、「担当者が不在で詳しいことはわからない」とした上でこう明かした。
「(清原氏は11月)20日に背中の痛みを訴えて病院へ行き、『腎臓(に異状)もしくは尿道結石などの疑いがあり入院を要する』との診断を受けました。25日から入院し検査を受けています。退院の時期はわかりませんが、1カ月の安静が必要です」
1カ月の安静−ただならぬ状況であることは間違いない。球界やメディアには「重病ではないか」との情報が駆けめぐった。
現役時代は球界でも抜群の体力を誇った清原氏。つい1カ月足らず前の11月1日、日本シリーズ第2戦(札幌ドーム)では新庄剛志氏との豪華コンビでフジテレビの中継の解説を務め、この時には、「きょうのために勉強してこようと思ったんですけど、(前日の第1戦は)解説が野村さん(前楽天監督)で、ボヤキを聞いていたら途中で眠くなって寝てしまった」と明かすなど元気いっぱい抱腹絶倒トークを連発。それだけに急病の報に衝撃が走った。
もっとも、無理をおして故障との闘いに明け暮れた現役時代晩年の後遺症なのか、はたまた「一晩でドンペリ14本を空けた」といった数々の豪快伝説に彩られた私生活のツケなのか、昨オフの現役引退後の清原氏は決して“不死身”ではなかった。
今春のワールドベースボールクラシック(WBC)でも中継するTBSの「スペシャルナビゲーター」を務めたが、現役時代に手術を繰り返した左ひざを激痛と腫れが襲い、第2ラウンドのキューバ戦と同1組1、2位決定戦(韓国戦)の出演をキャンセル。準決勝、決勝の舞台になった米ロサンゼルスのセンチネラ病院で治療を受けた。
「清原さんの左ひざは、長時間座ったままの状態でいると痛みが出る状態だった。解説を務めた試合でも放送中は、左太ももの下にタオルを何枚か敷いて、ひざを浮かしながらこなしていたほど」とTBS関係者は明かしている。
亀田vs内藤で驚異的な視聴率をたたき出したボクシング、石川遼の登場で活況を呈しているゴルフを横目に、野球界はスター不在。それだけにカリスマ的人気を誇る清原氏、早大大学院に在学中で来年3月修了予定の桑田氏には、どの球団になるかはともかく、近い将来の監督就任が待望されている。グラウンド内外で豪快さを売りにしてきた清原氏のダウンは、野球界にとってショッキングなニュースであることは間違いない。
いずれにしても、清原氏本人にとっては監督に就任するには、その前にひざとともに体調を整えることが必要となりそうだ。
【桑田氏「ウワサ聞いた」】
清原和博氏の入院が明らかになった11月30日、桑田真澄氏は都内で開かれた「アントニオ・古賀芸能生活50周年記念パーティー」に出席する“予定”だった。
同パーティーの主催者からは事前にマスコミ各社へ、「あの桑田真澄たちがやってくる!」と題し、出席予定者として角川春樹氏、タレントの山田隆夫、音楽家のクロード・チアリらとともに桑田真澄氏の名前を明記したファクスが送られていた。
ところが、森喜朗元首相はSPを引き連れて現れたものの、開演後も桑田氏の姿はなし。そこで記者が桑田氏のもとへ電話を入れてみると、「え? そんな予定入っていたかなあ。アントニオ・古賀さんを存じ上げているのは間違いないけど」と既に別の予定が入っていた様子。連絡の行き違いか、桑田氏が失念したのかは定かでないが、なんとも締まらない結末。
清原氏の入院については、「そういうウワサは流れていたけれどね」と言葉少なだった。