周南市は2日、地域医療の担い手を育てる市独自の「医師確保奨学金貸付制度」を10年度に創設する方針を示した。医師不足が深刻化する前に、地元の若い人材を市内の総合病院や診療所で確保する狙いで、12月議会に条例案を提出する。可決されれば、県内市町では初めての制度となる。【内田久光】
制度案によると、奨学金の対象は、本人または保護者が周南市内在住か市内の高校を卒業・卒業見込みで、市が指定する市内11医療機関のいずれかに医師として勤務しようとする人。大学入学時に最大120万円、在学6年間に月額20万円を有利子で貸し付ける。医学部卒業後2年以内に医師免許を取り、臨床研修を含む6年間を指定医療機関で勤務すれば、貸し付けた奨学金の返還は全額免除される。
市の方針では、募集する奨学生は毎年度2人。条例案が可決されれば、来年1月から市内の高校などで制度をPRし、同3月末から募集する。
〔山口東版〕
毎日新聞 2009年12月3日 地方版