2009年12月2日 12時33分更新
静岡県御前崎市にある中部電力浜岡原子力発電所の3号機の建物の中で、1日、国の基準を超える放射性物質を含む廃液が漏れた問題で、静岡県は2日、中部電力に対し、原因の究明と再発防止の徹底を求めました。
この問題は、1日午後4時15分ころ、御前崎市にある中部電力浜岡原子力発電所の3号機で廃液のタンクからの排水を一時的にためておく小型の升から国の基準を超える放射性物質を含む廃液、あわせて53リットルが周辺の床などにこぼれたものです。
中部電力によりますとこのトラブルによる外部への放射能の影響は無いということです。
また、トラブルを受けて対応にあたった作業員などあわせて29人が被ばくしましたが、被ばく量は最大で0点2ミリシーベルトと国が定めた基準値よりも低かったということです。
このトラブルを受けて2日、中部電力静岡支店の杉山和正原子力グループ部長が静岡県庁を訪れ、「たいへんご心配をおかけして申し訳ありません」と謝罪しました。杉山部長は升から液体があふれた原因として升とつながっている配管が廃液に含まれる鉄さびなどで流れにくくなった可能性があり、詳しい原因を調べる考えを示しました。
これに対して静岡県危機管理局の担当者は「県民にとっても非常に心配なトラブルで早急に対応してほしい」と述べ、中部電力に対して原因の究明と再発防止の徹底を求めました。